エピゲノム【今更聞けない!?エス通美容用語辞典vol.11】

 日々美容に携わるエステティシャン。美に関する言葉は身の回りにあふれていると思います。

 昔からある伝統的なものから、最新の医学に基づいた流行のワードまで……

 『美の専門家』として常に新しく正しい知識をインプットしてお客様からの信頼を得たい皆様へ向けたエス通監修美容用語辞典をお届けします!

概要

エピ(epi = 外の)の名前の通り、ゲノム(個体がもつ遺伝情報の総体)に対して、後天的に付加される情報のこと。メチル基やアセチル基などがDNA二重らせん構造に対して、アクセサリーの様にくっつくことにより、結果として遺伝情報(=ゲノム)のスイッチのオンオフが変化します。ゲノム(DNA二重らせん構造そのもの)という本体に対し、それを取り巻く情報全体(DNA二重らせん構造に後天的に付加される)のことをエピゲノムと呼びます。

美容へのアプローチ

昨今話題のNMN5デアザフラビンは、長寿遺伝子と呼ばれるサーチュイン遺伝子を活性化します。サーチュイン遺伝子は、このエピゲノムをリセットしています。DNA二重らせん構造に付着したアクセサリーを綺麗に取り外す訳です。遺伝情報(ゲノム)のクリーニングとでも言えます。タンパク質の設計図である遺伝情報が綺麗になることで、細胞の状態、個体の状態も整い、生物学的年齢が若返ると考えられています。肌のみならず、深部臓器の美容、健康にも活用が期待されています。

解説してくれたのは

銀座アイグラッドクリニック 院長

乾 雅人 先生

東大医学部卒。外科専門医資格を取得の後、自然美の追求に特化した美容皮膚科クリニックを経営。世界中の薬液を用いて、細胞の活性化を検証している。

Youtubeチャンネル:『医療・医学・医者の常識を揺さぶる』

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