カルテの作成で工夫していることは何?気になる!となりのエステサロン「カウンセリングについて教えてほしい!」(中編)

「気になる!となりのエステサロン」の第5回のテーマは「カウンセリング」です。前編ではカルテについてのこだわりをうかがいました。中編では、カルテに記載している項目や質問事項などについて聞いていきます。

カルテの作成で工夫していることは何?気になる!となりのエステサロン「カウンセリングについて教えてほしい!」(中編)

 全国のサロンオーナーに、こだわりのアイテムなどについてのお話を聞く企画「気になる!となりのエステサロン」。第5回となる今回は、カウンセリングについて3人のサロンオーナーにお話をうかがっています。

 前編ではカルテは紙を使用しているのか、それとも電子を使用しているのかという質問から始まり、カルテの保管方法や「こういうカルテがあればいいのに」というリアルな声をうかがいました。中編では、記載項目や質問事項など、カルテの中身について聞いていきます。

 情報の伝え漏れや聞き忘れを防ぐため、カルテの記載内容は非常に重要となりますが、ここにはどんな内容を盛り込めばいいのでしょうか?また、どのような内容を記載する必要があるのでしょうか。

前編はコチラから👇

https://esthe.media/v/column/7565

今回お話を伺ったサロンオーナー様!

「iris」オーナー

秋山さおり 様

静岡県富士市伝法

フェイシャル、ボディー、ブライダルエステ、まつげや眉ケアと、幅広く美容をお届け。

美と癒し、健康を追求しながら、結果出しに拘り、マンツーマンでお客様と寄り添えるエステサロンを目指しております。

HP:https://iris.i-ra.jp/

https://irisesutesalon.wixsite.com/esute/home

Instagram:@iris.esutesalon

「美yori  三軒茶屋店」オーナー

遠藤暁子 様

東京都世田谷区若林

若肌フェイシャル&ドライヘッドスパ専門の貸切プライベートサロン♪ 

美肌ケアは勿論、全メニューに整体法を取り入れたヘッドケアが入っており、

自律神経のバランスを整えながらお疲れ部位の改善や快眠へ繋げます♪ 

ホットペッパー:https://beauty.hotpepper.jp/kr/slnH000502966/

HP:https://biyori2020.amebaownd.com

Instagram:@biyori_endo

LINE  ID:@467cbhng

「ナチュラルビューティサロンボンヌ 」オーナー

本舘智美 様

栃木県佐野市若松町

完全貸し切りの個室にてゆったりとおくつろぎいただけます。

その日のお肌状態やなりたいお肌をしっかりとカウンセリングさせていただき、施術の前後に6種類の中から選べるブレンドハーブティーをお出ししております。

日頃のお身体の疲れとお肌のメンテナンスにどうぞお気軽にご来店下さいませ。

ご予約心よりお待ちしております。
Instagram:@bonne.24

Q カルテに記載している質問項目は、どのようなものがありますか?

 サロンオーナーの皆さんのお話をうかがい、紙のカルテのメリットは、保管スペースの確保が大変というデメリットを上回るのではないかということがわかりました。

 紙だからこそ自由度が高い質問事項を記載できたり、オリジナリティを出すことができるのですね。ということは、皆さんカルテは一からご自分で作成されているのでしょうか?

秋山さん(以下秋山) 「カルテは当サロンで行う施術内容に合わせて、オリジナルのものを用意しています。表紙には名前や住所、電話番号などの基本情報を記載しています。2枚目には施術内容に合わせて具体的な質問を記載しています。当サロンにはボディやフェイシャルなど複数のコースがありますので、それぞれのメニューごとに記載している内容を変えています。たとえばボディの施術を受けるお客様へお渡しするカルテにはお体の状態、体型などのお悩み、生活習慣、お仕事の状態や注意事項についてまとめています。」

本舘さん(以下本舘) 「私は日本化粧品協会が提案しているカルテをベースに、足りないところを追加したものを使用しています。個人情報やご来店の目的、健康状態などについての項目がありますが、カルテの記入はなかなか手間に感じる方もいらっしゃると思いますので、お客様のご負担を考慮し、お名前と生年月日以外の項目はカウンセリングでお話をうかがいながら私が記入していくスタイルにしています。」

遠藤さん(以下遠藤) 「当サロンで使用しているカルテも、私の経験に基づいて一から作成したオリジナルです。お名前、メールアドレス、ご職業、生年月日などの基本情報に加え、当サロンを知ってくださったきっかけについてご記入いただくコーナーを設けています。他には、健康状態、アレルギーの有無、生活の状態、睡眠の質、お肌の状態、化粧品などによるかぶれの有無、現在使用している化粧品などについての質問を載せています。この他、ヘッドメニューには触られたくない箇所や特にお疲れの箇所などの確認項目のほか、頭痛が起きる場合それはどういう時が多いのかを問う項目や、ものが二重に見えるなどの症状がある場合は施術が難しい旨の説明を載せています。やはりヘッドはデリケートな部分でもありますので、追記で注意を促します。」

Q ずばり、「これは必要なかったな」とカルテから削除した質問項目はありますか?

 3名のサロンオーナーに聞いたところ、お客様に記載していただくカルテには、名前や生年月日など基本情報のほか、生活習慣や肌や体の状態、体で辛い部位や気になっていることなどの質問事項を記載すると良いということがわかりました。お客様に直接記入してもらうカルテは、リピーター獲得やトラブル防止のためにも役立ちますので、力を入れて損はない部分です。

 エステサロンをはじめたばかりの頃は、まだわからないこともたくさんあると思います。しかし数ヶ月、数年と経営を続けていくうちに、徐々に自分のスタイルが確立されていきます。そうなってくると、それまで使用していたカルテの中に使い勝手の悪さを感じることも出てくるでしょう。経験を積んだことにより露見した使い勝手の悪さや、カルテから削除した質問項目を教えてもらいました。

秋山 「はじめのうちは、インターネットで探してきたカルテを応用して、独自で作ったのですが、カウンセリングで使用しているうちに、更に必要だな。とか、不必要な内容だな。というのを削除したり入れ込んだりして、独自のカウンセリングしやすいカルテを作りました。お客様のご負担を少しでも減らすため、選択肢を提示できるところはこちらからいくつか答えを提案する形に変更したんです。これならお客様は丸で囲むだけで済むので、記入が少し楽になります。細かくうかがいたい部分だけ、文章で説明していただくようにしています。」

本舘 「以前はかなり細かい部分までカルテの質問事項に入れていました。しかし、もし自分がエステサロンに行くなら、施術前のカルテの記入でそんなに大変な思いをしたくないと思ったんです。それからはお客様に書いてもらう項目を極力減らすように変更しました。今、必要事項はカウンセリングのときに口頭で説明するようにしてもらっています。会話、表情、仕草などは施術の参考としても活用できます。」

遠藤 「当サロンのカルテはもともと3枚あったんですよ。でも、3枚もあると読むのも一苦労ですし、タイムロスにも繋がります。以前は個人情報の説明をかなり細かく載せていましたが、あるときそこまでしっかりと読み込んでいる人は少ないのではないかと思いました。お客様の負担を軽減するため、省略できる部分はできるだけ削除し、1枚でおさまるように修正しました。個人情報の説明以外にも、会話の中で聞き出せる質問項目は削除しました。」

シートの記入はお客様にとっては負担にもなるもの。回答しやすい工夫を取り入れて充実させよう

 カルテのテンプレートは一からオリジナルで作成するか、たとえば日本化粧品協会など、どこかが提案している内容を引用する方法もあります。もちろんネット上にもありますので、それをダウンロードして使用することもできます。しかしそれらを使用する場合には、自分のサロンにとって必要な情報をより深掘りするために質問項目を増やしたり、逆に必要のない項目は削除するなど、自分のサロンで効率的に使用するためのカスタマイズが必要となってきます。

 施術を充実させるためにも、カルテの記入は必要です。しかしお客様にとってカルテの記入はわずらわしさを感じることもあるのです。だからこそ、お客様の負担にならずに回答できるような工夫を取り入れることが大切なのですね。

 次回、後編ではカウンセリングのときに大切にしていることなどについてうかがっていきます。

後編はこちらから👇

https://esthe.media/v/column/7574

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