コスメライターが教える!フェイシャルエステの『エイジングケア』で気をつけたい表現!
『フェイシャルエステサロンで、エイジングケアのメニューがあるけど、エイジングケアについて言って良いことと悪いことの区別が付かない……。どのような訴求に気をつければ良いのかを知りたい』
このようにお悩みのエステティシャンも多いのではないでしょうか?年齢を重ねると気になってくるたるみやシワなどの肌悩み。エステでは、どのような訴求に注意しなくてはならないのでしょうか?本記事では、OK表現とNG表現を解説していきます。
エイジングケアに関してどのような表現をしてよいのかが分からない方は、ぜひご覧ください。
フェイシャルエステで『エイジングケアができる』という訴求はできる?
フェイシャルエステを受けられる方の多くは、小じわやたるみ、肌の乾燥などを気にしている方がほとんどです。
これらのお悩みは、年齢を重ねることによって肌の真皮にある『コラーゲン』や『エラスチン』が不足することでできる肌トラブルです。
エステサロンに行ってケアをすれば改善できると思ってご来店される方が多くいらっしゃいますが、真皮のケアはエステサロンでは行なうことができず、美容外科やクリニックなどでの施術になります。例えば、ボトックス注射やレーザー治療、ヒアルロン酸注入などの施術です。
そもそも『化粧品の効能効果56項目』の中に「エイジングケア」に関する項目はないため、化粧品の効果として「エイジングケアができる」や「シワが消える」といった訴求はできません。
また、「アンチエイジング」は特にNGとされているワードなので、言ってしまっている方は気を付けましょう。薬機法にさほど詳しくない方でも、「アンチエイジング」は言ってはいけないという知識があるお客様も多いので、プロとして恥じないような接客を心がけてくださいね。
ただ、エイジングケアに関しては、注釈を入れることで訴求は可能です。その場合は、『エイジングケア*』と注釈を入れて、文末に『*年齢に応じたお手入れのこと』と記載をすればOKです。接客中にお伝えする場合も補足する必要があります。
小じわに関しては、「乾燥による小じわを目立たなくさせる」と記載をすればOKです。この文言は、化粧品に新たに認可された効能・効果として認められています。上記の文章を省略せずに、そのまま書くという決まりがあります。
また、『レチノール』や『ナイアシンアミド』などの、シワ改善の有効成分が配合されている医薬部外品のスキンケアを施術で使用することによって、シワにアプローチすることは可能です。
まとめ
本記事では、フェイシャルエステでのエイジングケアで気をつけたい表現について解説しました。OK表現とNG表現を下記でまとめているので、参考にしてみてくださいね。
OK表現
・エイジングケア*(『*年齢に応じたお手入れのこと』という注釈を入れる)
・乾燥による小じわを目立たなくする(省略不可)
・肌にうるおいを与える
NG表現
・アンチエイジング
・エイジングケア
・シワやたるみがなくなる
・肌の乾燥が治る
このように、肌の真皮部分まで作用する表現は美容外科の範囲になってしまうので、フェイシャルエステではできません。施術中の解説やPOP、ホームページでの記載には十分気を付けましょう。
次回は、フェイシャルエステでの『小顔ケア』の表現についてのポイントを解説します。小顔矯正やコルギなどの小顔ケアの訴求について知りたいエステティシャンの方は、次回もぜひご覧ください。
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プロフィール
片平奈菜
日本化粧品検定協会コスメコンシェルジュ資格・コスメライター資格を持つ美容ライター。エステティシャンと美容部員の経験を活かして、20~40代向けの美容メディアでスキンケアやメイク関連の記事を執筆・監修している。