「施術者が着るユニフォームについて教えてほしい!」(前編)【気になる!となりのエステサロン】

 新企画「となりのエステサロン」の2回目となる今回は、3名のエステサロンオーナーに「ユニフォーム」についてのこだわりや悩んだ点を聞いていきます。前・中・後編に分けて、じっくりお話をうかがいますので、ユニフォームについて悩みを持っている方は必見です!

気になる!となりのエステサロン「施術者が着るユニフォームについて教えてほしい!」(前編)

 新企画「となりのエステサロン」は、エステサロンオーナーや開業予定のエステティシャンが「他のサロンはどうしているんだろう!?」と疑問に感じる、サロン独自のアイテム選び等について複数のオーナーに聞いていく企画です。

 第2回のテーマは「ユニフォーム」!自身の肌に長時間触れ、お客様にサロンを印象付けるユニフォームはサロンにとっても重要なアイテムのひとつ。特に、これから独立開業を考えておられる方には、ユニフォームの選び方は気になるテーマなのではないでしょうか。

 ユニフォームをどのように選んでいるのか?前・中・後編に分けて3人のサロンオーナーにおうかがいしました!

今回お話を伺ったサロンオーナー様!

 第2回のテーマは、今回お話をうかがう武川さんにアイディアを頂きました!今回は、武川さんをはじめ、3名のサロンオーナーにユニフォームについて聞いていきます。

武川明子 様

エステサロン「ヨニ活サロン ゆらぎ」オーナー
東京都渋谷区神宮前
表参道に【ヨニ活サロンゆらぎ】を立ち上げ1年半。ちつケア・ヨニ活で世界中の女性を健康に美しく!をスローガンに体の中から潤い、人生100年時代を生き生きと輝き謳歌する女性を増やしたい。今まで延べ3万人以上の施術経験から生まれたちつケアが心までも潤い、ほぐれると多忙な女性の支持を頂いています。悩みも気軽に話せる雰囲気も◎
Instagram: @yuragi2021
HP:https://yuragi-yonikatsu.com/

 武川さんのサロンは表参道に移転して1年半。移転前は王子の自宅で15年ほど自宅サロンを経営されていたベテランオーナーです。

 出産をしたことが独立のきっかけとなった自身の経験を活かし、女性のライフスタイルにアドバイスができるエステティシャンの仕事にやりがいを感じていると語られています。

植田陽香 様

エステサロン「private salon ole」オーナー
東京都千代田区神田須田町
正しい姿勢や習慣、ストレッチの確認を丁寧に行ない、日常レベルから整えてお悩みの本質的な改善をご提案する、心も体もやすらぐ女性専用のプライベートサロン。「マッサージにいっても効果が長続きしなかった」「ボキボキする圧の強い整体はちょっと苦手」という女性からのリピートが大多数◎

Instagram:@private_salon_ole

HP:https://beauty.hotpepper.jp/kr/slnH000500717/

 エステティシャン歴は5、6年になるという植田さん。独立してオーナーになったのは、1番最初の緊急事態宣言が出る3日前のことだったそう。

 エステティシャンを目指したきっかけは、親族に美容関係の仕事をしている方が多かったことから。自然と美容に興味を持つようになったとのことです。

 サロンが女性にとっての「サードプレイス」になるように、雰囲気や信頼関係づくりに気を配られています。

安田美里 様

エステサロン「ボディケアサロンOlive」エステティシャン兼広報担当
静岡県富士市柚木
当店は静岡県富士市で親子で営業しているお店です。オーナーである母はボディケア担当、娘はフェイシャル担当でそれぞれ得意分野を活かして施術させて頂きます。お友達のお家に遊びに行く感覚でご来店頂けるほのぼのとしたサロンです🌸
Instagram:@olive20180603

 安田さんのお母様が開業したサロンは、今年で開業5周年。安田さん自身は元々美容部員だったこともあり、誰かをきれいにする仕事に興味を持ち、今年の4月からお母様と一緒にサロンで働かれています。

 エステティシャンは、流れ作業ではなく一人ひとりに合わせた提案ができることに魅力を感じているとのこと。自分も美容に対してコンプレックスを抱えているので、エステサロンは悩み相談ができるような場所にしたいと語られています。

Q ずばり!皆さんがサロンで着ているユニフォームはなんですか?

 オーナー自身が施術着として身につけるユニフォームは、動きやすさや清潔感だけではなく、サロンの雰囲気やイメージに関わるアイテムでもあります。

 まずは、ずばり!3人のオーナーがサロンで着用しているユニフォームについてうかがいます。

武川さん(以下武川)「エステティシャンの経験も長く、今までいろいろなものを着てきましたが、今は麻のユニフォームを使用しています。

天然素材にこだわった麻の素材で、自分が着ていて一番心地良いものを選びました。サロンにいる時間が1日の中で1番長いので、お客様に直接触れる自分自身が心地良くないと良い施術はできないと思い、心地良さを大切に考えています。

麻というとイメージが湧きにくいかも知れませんが、動きやすく乾きやすいので、洗濯も簡単で清潔に着続けることができます。

今、使っているものは、自分の友達でもある山梨県北杜市の「忠兵衛」さんで購入したものです。今日は白を着ているけどブルーもあるので、日によって使い分けています。ズボンも忠兵衛で購入したもので、スカートに見えるようなシルエットで動きやすくて気に入っています。

忠兵衛はご主人が布からこだわって品質の良いお品物をおつくりになっておられます。色々な街で展示会にも出展されていますので、おすすめですよ!」

安田さん(以下安田)「ユニフォームは施術によって分けるようにしています。たとえば、オイルメニューの時はオイルが飛ぶので、エステティシャンがよく着る防汚加工されたユニフォームを使っています。

エステの商材のサイトで買ったものですが、普通のTシャツだと洗濯のときにオイルが落ちにくいので、オイルが落ちやすく清潔に見える素材のものを使っています。

オイルを使わない眉毛のワックス脱毛や毛穴のケアの際には、Tシャツにエプロンを着けています。サロンに来られる方はエステが初めてという方も多いので、あまり構えた印象にならず、お客様に身近に感じてもらえるようにTシャツを選びました。

メーカーにこだわりはありませんが、色は黒。白よりも汚れが見えやすく清潔を保ちやすいのと、なにより痩せて見える(笑)」

植田さん(以下植田)「サロンの基本的なメニューが小顔矯正と骨盤矯正や姿勢の矯正なので、施術中は楽な服装が良いのですが、お客様に見本として私自身の姿勢を見せる必要があります。

ですので、ダボっとしたフォルムのものよりは、ウェストや肩の位置が見えるものが良いと思い、FOLK(フォーク)の医療用のスクラブをユニフォームに選んでいます。これは2014年頃からFOLKとワコールがコラボして販売しているものです。歯医者さんの白衣のようなデザインで、グッドデザイン賞の受賞歴もある製品です。

見た目はしっかりしているのだけど、ストレッチ性もあって動きやすく、独立してからはずっとこのユニフォームを使っています。

サロンのカラーが青なので、イメージが合うように色は紺を選んでいます。」

Q ユニフォーム選びで苦労したポイントを教えてください

 エステサロンで使えるユニフォームは、サロンの商材を扱う店舗だけではなく、様々な場所で探すことができます。

 現在使っているユニフォームを見つけるまでに、苦労したポイントがあれば教えてください。

植田「上は比較的すぐに決めることができたのですが、下のユニフォームを探す方が苦労しました。

身体のラインを出す必要があるため、細身だけど伸縮性があるものが良いのですが、ヨガ用のだと薄すぎる…。お客様と一緒にストレッチをしたりするときに膝をつくので、すぐ膝に穴が空いてしまうので、ユニクロとかGUとかのコスパの良いものを使っています。

上の制服は、新宿に制服の専門店があるので、そちらで購入しています。」

安田「上は“エステティシャンならこれ”というイメージで選んだので迷いませんでしたが、私も下のユニフォームについては今でも悩んでいます。

伸縮性が無いと動きにくかったりしますし、逆に伸縮性があり過ぎると身体のラインを拾い過ぎてしまったりするので、バランスが難しいです。

今はテーパードパンツを使っています。お尻の所は緩めで、下にいくにつれてタイトになっていくようなデザインのものです。しっくり来たので今はこの形のものを履いていますが、もっとベストなものを探したいですね。」

武川「エステのユニフォームは可愛らしいものからエレガントなものまで種類が多いので、サロンの雰囲気に合わせて選ぶのも楽しみで、1年に1回とかのユニフォームの替え時になるとカタログを見始めてしまいます。

形や色、雰囲気で悩んでしまいますが、安田さんと同じようにエステティシャンの定番ユニフォームを着ていた時には、皆さんと同じように下のパンツ選びにすごく悩みました。

下のユニフォームには、着心地が良く伸縮性があるもの、それでいて、すぐ乾いて汚れが目立たないものを選ぶと、スパッツみたいなものに行きつきます。

でも、スパッツだと身体のラインが出過ぎるので、スパッツを履く時はレッグウォーマーを着けるなどして、脚のラインが全部出ないようにするなどの工夫をしていました。レッグウォーマーは冷房対策や冬の寒い時にも役立ちましたね。

首のところにレースが付いた、可愛らしいデザインのエプロンタイプのものも使ったことがありますが、締め方が悪かったのかサイズが合わなかったのか、肩が凝ってしまったので使用期間は短めでした。

麻には元々興味があったのだけど、洗濯の仕方やシミが付いたらどうだろうと悩んでいました。元々、忠兵衛さんのご夫妻と友達だったこともあり、今は忠兵衛さんの麻のユニフォームを使わせて貰っています。

天然のものは着ていて心地が良いので、それが一番の決め手ですね。」

Q 今のユニフォームのお気に入りポイントはどんな所ですか?

 様々なユニフォームの中から、今のユニフォームを選んだのには、何か決め手になるポイントがあったのではないでしょうか。

 ここが使いやすくて気に入っているといった、ユニフォームのお気に入りポイントや、他の人におすすめしたいポイントを教えてもらいます。

安田「オイルメニューの時に使っているユニフォームは、くびれのラインがすごくきれいに出るのが気に入っています。

エステサロンにいらっしゃる方は、自己管理ができているエステティシャンに施術してもらいたいと思っていることが多いのではないかと思います。このユニフォームは立った時に姿勢が良く見えたり、ボディラインがきれいに見えるので、そこがお気に入りポイントです。

洗濯も楽で、白だとオイルが残ることもあるけど、黒だとオイルもきれいに落ちてくれます。メーカーによって違いはあるかも知れませんが、エステティシャン用のユニフォームはオイル汚れも落ちやすい生地になっているのではないかと思います。

Tシャツのユニフォームは、毎日違うところで買ったものを使うので、特にお気に入りというものはありませんが、丈が短いものを着る機会が多いですね。

丈の短いトップスはトレンドでもあるので、お客様と近い目線で話題にできるのが良いと思っています。それに、脚が長く見えたり痩せて見えたりするのも嬉しいですよね。」

武川「以前は、フェイシャルやボディをメインで施術していました。ですが、今のサロンに移転し施術内容が変わったため、ユニフォームのイメージもガラリと変えて、エステのイメージではないユニフォームを着てみたいと思いました。

ヨニケア(ちつケア)は女性のデリケートな部分についてお話をさせてもらうことも多いので、ボディラインの出たものよりも、サロンの名前に“ゆらぎ”という言葉も入っていますので、 ふんわりと流れるような動きやすく、ラインを見せないユニフォームの方がイメージを持ってもらいやすいのかなと思っています。

サロンのイメージやオーナーの見せたい雰囲気を出すために、ユニフォーム選びって大切なんだなと改めて感じています。」

植田「動きやすさもありますし、私自身の姿勢が見せやすい部分がお気に入りポイントですね。

サロンでは、ストレッチをお客様と一緒にするので、腕が回しやすかったり捻りやすかったりという点も大事なのですが、今使っているユニフォームは袖口に切れ目が入っているので、腕を動かしやすい部分が気に入っています。」

サロンのユニフォームは動きやすさが重要!ズボン選びには各オーナーの苦労がみえる

 サロンオーナーが使用しているユニフォームについてうかがうと、どのオーナーも着心地や動きやすさを重視してユニフォームを選んでいることがわかりました。

 サロンでの施術メニューによって、姿勢を見せるために身体のラインが出るようなユニフォームを選んでいるオーナーがいたのも興味深かったですね。

また、ユニフォーム選びでは、どのオーナーも下のユニフォームを探すのに苦労をされたようです。

 次回、中編ではユニフォームの買い替え頻度や必要枚数など、これからサロンを開業する方にも気になるランニングコストに関わる部分を聞いていきます。

中編はこちらをチェック!

https://esthe.media/v/column/7053

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今回紹介した製品はこちら

・忠兵衛 麻の衣(https://chubei2006.com/

・FOLK グッドデザイン賞受賞スクラブ(https://nurse-wear.com/SHOP/957044/1004295/list.htm

・【MICHEL KLEIN】ミッシェルクラン チュニック(https://www.tokyouniform.com/shop/esthedepot/shop/item.php?cd=CTMK0022