コスメライターが教える!フェイシャルエステでの薬機法・景品表示法の注意点まとめ!

 「フェイシャルエステでは、薬機法・景品表示法のどのような点に気をつけていけば良いのか分からない」、「小顔エステやむくみが解消などの言葉は使って良いの?」

 このようにお悩みの方も多いのではないでしょうか?

 そこで本記事では、フェイシャルエステサロンで気を付けるべきポイントまとめをご紹介します。

フェイシャルエステは、カテゴリーによってOK・NGが変わる!?

 フェイシャルエステには、下記のようなカテゴリーがあります。

  • ハンドケア
  • 化粧品
  • 美顔器(電動、雑貨等)

 ハンドケアは、『医師法*』や『あはき法**』に踏み込まなければ、比較的言えることが多いです。化粧品は、皆様ご存じの通り『化粧品の効能効果56項目』の範囲でしたら訴求できます。

 また、美顔器に関しては電動と雑貨の2通りがあります。

 「あんま、指圧の代用」として、テコの原理で指圧する雑貨であれば、「血行を良くする」や「表情筋をほぐす」などの訴求が可能です。

 一方で、通電式の美容機器は、医療機器であるかの誤認を与える表現はできません。例えば、「表情筋を刺激する」や「表情筋を振動させる」などの事実は述べることはできますが、その先の変化である「表情筋を鍛える」や「表情筋をほぐす」などの訴求はできません。

 このように、フェイシャルエステの括りの中でも、カテゴリーによってOK・NGが異なるということは覚えておきましょう。

*医師法とは、医師全般の職務・資格などを規定する日本の法律のこと。

**あはき法とは、『あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師などに関する法律』を略して『あはき法』と言う。医師以外がマッサージやはり、きゅうを行う場合は免許の取得が必要。

フェイシャルエステ OK・NGの例

 ここでは、実際によくあるOK・NG例を挙げていきます。フェイシャルエステの施術中にNGの訴求をしていないかをチェックしてみましょう。

①毛穴

「毛穴を引き締める・毛穴レス」はNG。

「肌を引き締めて毛穴を目立たなくさせる」はOK。

②むくみ

ハンドケア:「むくみケア・むくみにアプローチ」はOK。

化粧品や機械:「むくみ改善・むくみが解消される」はNG。(むくみというワードは使えないので、OKの言い換えはありません。)

③フェイスラインを引き締める

ハンドケア:ハンドケアをすることで、その状態が持続できるかのような表現はNG。「下から上に向かって肌を引き上げるように…」という説明ならOK。

化粧品や機械:「フェイスラインを引き締める」はNG。「肌を引き締める」はOK。

④美白

くすみをケア・透明感のある肌に・美白はNG。

肌の汚れや角質が取れることによって肌が明るく見えるという表現ならOK。

また、くすみであれば汚れを落とす以外にも、肌がうるおうことによってくすみが気にならなくなるケースもある。その際は、「乾燥によるくすみ」と記載すればOK。

⑤コルギや小顔矯正

コルギや小顔矯正では、頭蓋骨の歪みが矯正されることで骨の位置が変わり、小顔になるような訴求はNG。

ただ、小顔になる理由が、施術だけでなくセルフケアなども含まれると記載したり、リスクについてもしっかりと記載していれば、OKになる可能性はあります。

小顔については景品表示法での措置命令の事例が多いため、特に気を付ける必要があります。

⑥ビフォーアフター

クレンジングや洗顔などの落とすケアで、「実際に汚れが落ちたことによって肌が明るくなった」、「きれいに見える」などの意味なら写真を載せてOK。

美容液やクリームなどを1ヶ月使った肌への変化の写真などはNG。

まとめ

 本記事では、フェイシャルエステの薬機法・景品表示法についての注意点まとめをご紹介しました。次回以降の記事では、『毛穴』や『美白』、『小顔矯正』、『ビフォーアフター』などをそれぞれ詳しく解説していきます。

 フェイシャルエステは、カテゴリー別に訴求できる内容が異なりますので、少し難しく感じるかもしれません。ぜひ本記事を参考にして薬機法・景品表示法違反にならないように気を付けていってくださいね。

プロフィール

片平奈菜

日本化粧品検定協会コスメコンシェルジュ資格・コスメライター資格を持つ美容ライター。エステティシャンと美容部員の経験を活かして、20~40代向けの美容メディアでスキンケアやメイク関連の記事を執筆・監修している。