お客様の失客率を改善!【エステサロンがLINE公式アカウントで集客を成功させる方法を専門家に聞く 第2回】

 エステサロンでは、新規のお客様を集客することはもちろんのこと、1度来店してくれたお客様の失客率を低下させることも重要な課題です。LINE公式アカウントでお客様にタグ付けをしてセグメント配信を活用することで、お客様の失客率を改善する施策を打つことが可能です。

 1回だけ来店してくれたお客様がリピートしてくれない、または、最近来店されない常連のお客様がいるなど、エステサロンにとって失客が増えてしまうのは大きな痛手です。

前回は、エステサロンの集客において、LINE公式アカウントが大きな資産になってくれるという内容を伺いました。

>前回の記事はこちらをチェック!

LINE公式アカウントの立ち位置として、新規集客に使えるのはもちろん、お客様の失客率の低下に大きな効果を期待することができます。

今回は、エステサロンがLINE公式アカウントで集客を成功させる方法をテーマにお伺いします。

【株式会社エイドクリエイツ】とは
ヘアーサロンをはじめとした美容業界だけではなく、柔整鍼灸業界(にゅうせいはりきゅう)まで幅広くリクルーティングコンサル業務を行っています。
業種・業態に合わせた営業ツールも提供されており、LINE公式アカウントを活用した集客・採用も手がけられています。
https://ade-creates.co.jp/

【この人に聞きました】

株式会社ADECREATES

LINEマーケティング事業部

リーダー 松嵜勇介さん

LINE公式で集客を改善した方法や成功事例

 LINE公式アカウントでは、システムを組み合わせることでより集客を成功させることができます。システムを導入することで、LINE公式アカウントをどのように活用させられるのかを聞いてみましょう。

ーLINEで集客を行なうのにさらに効果的な方法はありますか?

 LINE公式アカウントの拡張ツールの導入でさらに効果が期待できます。拡張ツールの用途としては顧客管理、自動応答メッセージ、チャットボット予約などがあります。拡張ツールは、LステップやLinyなどがあり、エイドクリエイツではMicoCloudを使用しています。

セグメント配信や分析機能など、LINEでのマーケティングがより簡単に深い部分までできます。

ーセグメント配信のメリットや活用法について詳しく教えてください。

 LINE公式アカウントの活用方法として効果的なものに「セグメント配信」があります。

「タグ」を付けることで、お客様を「脱毛」「フェイシャル」「ボディ」などメニューや属性を分類でき、特定のタグごとにセグメント配信することが可能です。

 例えば、脱毛コースで通っているお客様に「痩身コース」のメニュー案内を送ったり、脱毛のホームケア商品を紹介することで、お客様の興味を広げクロスセルでの収益化にもつなぐことができます。

メンズ向けのキャンペーンを女性には送らないように工夫することで、ブロック率を減らす効果もありますね。

 またセグメント配信の活用方法には誕生日クーポンの配信があります。自分の誕生月にクーポンが送られてくると特別感を感じてもらいやすいので、反応率が高くなって売上につながるケースがあります。

サロンは、基本的に来店収益型のモデルなので、「待ち」の営業スタイルになりがちです。ですが、LINE公式アカウントに登録して頂いていると、常にお客様と店舗がつながっているという認識を持ってもらうことが可能です。

自分の通っているお店への所属意識を持ってもらいやすく、失客を回避することにつながっています。

ーLINEでお友達を増やすのに苦戦しているエステサロンも多く見受けられます。お友達を増やすための有効な施策を教えてください。

 店舗のLINE公式アカウントの友達を増やすには、お客様に選択してもらうのではなく、100%登録してもらうことが1番の近道です。

LINEのQRコードを印刷したPOPを用意しておき、来店していただいたお客様に読み込んでもらうのが一番やりやすいと思います。会計の際に、LINEでポイントを貯められるという流れからQRを読み込んでもらうと、お客様もメリットが感じられます。

 例えば、現場ではカルテをLINE公式アカウントとリンクさせて、自動的にLINE公式アカウントに登録してもらってから、カルテを入力させるといった誘導ができます。

 また、ホームページから友達登録に誘導する場合には、ホームページの予約のリンクをタップすると、LINE公式アカウントが立ち上がる、という誘導方法もあります。

 新規1回だけで来なくなった方と続けて来て下さっている方、いずれも「友達になっている方はお客様」として考えています。新規からの失客率を下げていくことがお友達機能の重要な役割です。

HOT PEPPER Beautyなどのクーポンを利用して、金額が安くなるから来てくれた1回だけのお客様に対しても有効なアプローチを取ることができます。例えばLINE公式アカウントに登録してもらい、痩身のお客様をフェイシャルや脱毛サービスへと誘導することでお客様をファン化していくことが重要です。

ですので、店舗に来てくれたお客様をLINE公式アカウントの友達にすることで、失客率の低下と既存顧客のアップセルで売上を作っていくというのがLINEを使用したマーケティング目的と考えています。

ースタッフ別でタグ管理を実施するメリットを教えてください。

 エステサロンの場合、担当するエステティシャンにタグ付けされたお客様だけに、そのエステティシャンの出勤スケジュールや予約の空き情報を配信するといった活用方法があります。

それに、スタッフ別でお客様をタグ管理することで、そのスタッフにどのくらいのお客様がいるのかを分析できる点もメリットです。

例えば、ジュニアのエステティシャンにはファンが付きにくいので、ジュニアエステティシャン限定のクーポンなどを配布して、そのスタッフにファンが付くような施策を打つこともできます。

 エステティシャンが離職した際にも、お客様のタグを別のスタッフにタグ付けし直すだけで、担当を管理できますね。

まとめ

 LINE公式アカウントでは、友達として登録してくれたお客様にタグ付けをして、セグメント別に配信をすることができます。

興味やニーズのある人にだけ必要な情報が届くので、LINE公式アカウントのブロック率を抑えられるだけではなく、誕生月クーポンなどを活用して、1度離れたお客様の再来店を促すことも可能です。

また、お客様をスタッフごとにタグ付けして管理することで、よりファン化してもらいやすくなります。

 次回は、他のSNSやメルマガにはない、LINE公式アカウントならではの機能について第2回に引き続き伺います。

第3回の記事はこちら