意識すべき点は、統一感とコンセプト!気になる!となりのエステサロン「サロンの空間づくりについて教えてほしい!」(中編)
気になる!となりのエステサロン第9回のテーマは「サロンの空間づくり」。前編ではサロンの内装のコンセプトや、どのようにコンセプトを決めたのかについてのお話をうかがいました。中編では、コンセプトに合わせたこだわりや、空間づくりをする上で苦労したことについて語っていただきます。
前編はこちらから
全国のサロンオーナーに、こだわりのアイテムなどについてのお話を聞く企画「気になる!となりのエステサロン」。第9回となる今回は、サロンの空間づくりについて、3人のサロンオーナーにお話をうかがっています。
お話をうかがったのは
美容鍼サロンボディコンディション
河西 哲也 様
大阪市西区北堀江
美容鍼・鍼灸・クリスティーナエステでお身体のメンテナンスからお肌のお手入れまで、トータルケアが可能です。
個室の施術室でお一人ずつ時間をかけた施術と季節に合わせたアロマでよりリラックスして頂けます。
HP:https://body-condition.net/
Instagram:@b_condition_osaka
ウーマンズリカバリーサロン
Natuveur
小林 恵 様
東京都東久留米市
(都内レンタルサロンにて施術も可)
女性はライフステージが変わる度に身体や肌のケアも変わっていきます。
骨格筋からアプローチするフェムケアから身体の細胞から活性させるマイクロカレントで、顔のリフティングケア、リカバリーからアンチエイジングまでトータルケアを行います。
HP:https://5l92v.hp.peraichi.com/?fbclid=PAAaZGZe8h3mv3-au3QZ2kUBKWhuwwnKDwUqLJxE_Oi6ufGxvWxT2wm6eFxGA
salon de breathe
chinatsu 様
兵庫県宝塚市野上
タイ古式マッサージの認知を高めたい気持ちから2021年Mrs.global earth大会に出場し兵庫グランプリ受賞。本格タイ古式マッサージとチャクラを整える漢和生薬オイルトリートメントの女性専用サロンです。
Instagram:@salon_de_breathe
前編ではサロンの内装のコンセプトや、どのようにコンセプトを決めたのかについてのお話をうかがいました。それぞれサロンで行っている施術内容もサロンのコンセプトも違いますが、3人に共通していたのは、お客様の目線を大切にしながら空間づくりをしているということでした。
中編では、サロンのコンセプトに合わせたこだわりや、サロンの空間づくりで苦労したことなどについてお話をうかがいます。
Q、コンセプトに合わせたこだわりはありますか?
魅力的なサロンづくりには、こだわりのインテリアを配置することが欠かせません。エステサロンはお客様をおもてなしする場所です。そのため、“お客様の目線から見て魅力的な空間になっているかどうか”というのは、常に考えておいた方が良さそうです。
さて、3人のサロンオーナーは、それぞれのサロンコンセプトに合わせて、どのような部分にこだわりを持っているのでしょうか。小物類や、香り、色味など細部までこだわっているのかどうかも気になります。
河西:季節に合わせたアロマを焚いています。アロマは生活の木のオリジナルブレンドのものを購入することが多いですね。お客様に提供しているハーブコーディアルもアロマと一緒に生活の木で購入しています。
当サロンでは、まるで自宅にいるかのようにリラックスできることやプライベート感を大切に内装のコーディネートをしているのですが、視覚だけではなく嗅覚からもリラックスしていただけるよう心がけています。
また、施術中はオレンジ系の照明にして落ち着く雰囲気を演出しています。
小林:当サロンは、自宅内の1部屋をサロンとして活用している自宅サロンのため、できるだけ生活感を出さないように気をつけています。当然、サロンとして使用している部屋は非日常を感じていただけるような内装にしていますが、どうしても玄関などは生活スペースと共同になってしまいます。少しでも生活感を消すため、玄関にも大きな生花を飾るなどの配慮をしています。
当サロンはナチュラルテイストの空間づくりを目指しているため、部屋の中は白を基調に、ウンベラータの木を置いています。また、香りにもこだわっていて、以前はアロマオイルをブレンドしたアロマスプレーを自作していましたが、現在は木から抽出されるフィトンチッドを用いています。フィトンチッドは森林の精気とも言われていて、リラックス作用に加え抗菌作用も期待できるナチュラルな物質です。
chinatsu:これまでは自宅の一部をサロンとして使用していましたが、この度、サロン用に部屋を借りました。その際、せっかくなのでタイの王宮のような空間を追求しようと思い、オーガンジーで部屋を丸々覆い尽くすことにしました。立地面を優先させてしまったので、部屋の広さは7畳ほどしかありません。限られたスペースしかない中で統一感を出すために、サロン内の色味を統一することにしました。ホワイトとブラウンをメインに、差し色としてオレンジを混ぜています。
また、アイテムは必要最低限のものだけに絞り、スペースや統一感を崩さないように配慮しています。
施術中の照明は、基本的には間接照明を使用する予定ですが、メインの照明にもこだわりました。バリの職人が手がけたアイアンの手彫りの照明を設置しましたが、その光がオーガンジーに反射すると、より素敵な雰囲気になります。
Q、空間づくりで苦労したことはありますか?
エステサロンの空間づくりでは、お客様により上質なサービスを提供するために、インテリアだけでなく香りや照明にもこだわった空間づくりを心がけると良いでしょう。
ただ、実際にサロンを一から自分の手で作り上げるとなると、サロンに配置するインテリア探し、金銭面、サロンのスペースなど、いろいろ苦労する部分も出てきそうです。
河西:鍼灸サロンは、設備構造基準を満たす物件でなければ営業することができません。通常のエステサロンとは違い、鍼灸サロンは保健所の規定が細かく設定されているため、まずは設備構造基準の法令を満たす物件かどうかを優先的に考えなければなりません。そのほかにも、自治体によっては自治体独自の基準が設けられている場合もあるため、開業前にしっかりと確認する必要があります。自治体によっては、鍼灸の施術を行うスペースとエステの施術を行うスペースは入口の扉から分けなければならないところも。
保健所が定めた法令と自治体が定める規定を調べ、それをクリアしている物件を探す、あるいはDIYをするなどして規定をクリアしなければならないところが、少し大変な部分かもしれません。
小林:自分の中でつくりたいサロンの内装イメージがあったのですが、気に入ったものがあっても大きさが合わなかったり、大きさがちょうど良くてもデザインが好みではなかったりして、イメージ通りのインテリアを見つけることができずに苦労しました。お客様に使っていただくデスクなどはどうしても妥協したくなかったので、インターネットだけでなく、実際に店舗に足を運び吟味しました。それでもなかなか見つからず、ナチュラルテイストのインテリアショップでサイズやデザインが好みのデスクを見つけたときは、「やっと見つけた」と安堵しました。
あとは部屋に置くウンベラータを探すのにも少し苦労しました。
chinatsu:スペースの活用方法では、かなり苦労しました。限られたスペースの中では、諦めなければならないものも出てきました。たとえば、これまでは自宅サロンでしたから、カウンセリングには当然のようにソファを使用していました。しかし新しいサロンには、ソファを置くスペースがありません。カウンセリングシートなどをご記入いただくテーブルも、小さめのものを探さなければなりませんでした。また、棚を置くスペースもないため、壁に打ち付けるタイプの棚を活用しています。空間をどう使えば、非日常感と利便性を両立できるのかを考えるのが難しかったですね。
コンセプトを明確にして空間全体に統一感を持たせる
3人のサロンオーナーはそれぞれがしっかりとしたコンセプトのもとで内装を作り上げていました。そうはいっても、空間づくりを行う際、法令で定められた規定や生活感の排除、インテリア探し、上手な空間利用など悩む部分が多々あったようです。しかし、内装のコンセプトをしっかりと定め、粘り強く気に入ったアイテムを探し続けることで、満足度を上げることができたようです。
後編ではコンセプトを決める際のきっかけとなった出来事や、理想の空間にするために欲しいアイテムについてうかがっていきます。
後編はこちらから👇