お客様を気持ちよくお迎えするために工夫していることは?気になる!となりのエステサロン「サロンのベッドについて教えてほしい!」(後編)
「気になる!となりのエステサロン」の第8回のテーマは「ベッド」です。前編では実際に使用しているベッドの種類やベッドへのこだわりを、続く中編ではベッドの上に敷いているアイテムについてうかがいました。第8回最後となる後編では、ベッドメイキングのタイミングや、気をつけていること、また「こんなベッドがあったらぜひ使いたい」という理想のベッドについてうかがいます。
全国のサロンオーナーに、こだわりのアイテムなどについてのお話を聞く企画「気になる!となりのエステサロン」。第8回となる今回は、ベッドについて、ふたりのサロンオーナーにお話をうかがっています。
前編はこちらから👇
中編はこちらから👇
お話をうかがったのは
liberte リベルテ オーナー
近藤香織 様
東京都江東区深川
門前仲町の下町駆け込みエステサロンです。
お客様と共に奇麗に年を重ねるエステサロン。
マイクロカレントは整形のような劇的な変化はありませんが、細胞からじわじわと確実にリフトアップします。
安心、安全な施術を提供して、デイリーケアとして日々忙しいママが気軽に来れる、そして何でも言えるエステティシャンがいる。
駆け込み寺ならぬ、駆け込みエステサロンです。
Instagram:@liberte0408
秋田美人再生サロン咲輝 オーナー
髙津咲子 様
秋田県秋田市新屋豊町
秋田県秋田市生まれ。
老人福祉施設勤続 15 年で気が付いた。 それはオムツ内の環境がとても不衛生だということ。
介護する側される側がお互いに気持ちよく過ごせるような環境を作りたい強い思いで、おマタの脱毛サロンを開業した。
美よりも衛生面重視。
『おマタ大使®』商標登録済。
インスタ:@akitabi_saki
前編では、実際に使用しているベッドの種類やベッドへのこだわりを、続く中編ではベッドの上に用意しておきたいアイテムについて教えていただきました。どちらのサロンでも、お客様に長く過ごしていただく場所で、さらに直接肌が触れる場所であるという点を考慮してベッドメイキングをされていることが印象的でした。また、暑い、寒い、体が痛い、肌触りが良くないなど、お客様から寄せられる意見や声なども反映させながら、ベッドに敷くアイテムを揃えていることがわかりました。
第8回最後となる後編では、ベッドメイキングのタイミングや気をつけていること、また「こんなベッドがあったらぜひ使いたい」という理想のベッドについてうかがいます。
Q ベッドメイキングはどの様にどのタイミングでされていますか?
ベッドメイキングでは、シーツのしわ、タオルの肌触りやにおい、足元は冷たくないかどうかなど、気になる部分、また気を遣わなければならない部分がたくさんあります。お客様の満足度を上げるためのおふたりのこだわりについてうかがいました。
近藤:ボディケアでは必要なアイテムでも、フェイシャルをケアするときには必要がないものもあります。もちろん、その逆もあります。そのため、ベッドメイキングは施術の内容やコースに合わせて少しずつ変えています。フェイシャルコースなら、基本的にはバスタオルとフェイスタオルを準備すれば良いので簡単なのですが、ボディケアの場合はもう少し細かく準備をする必要があります。あとはお客様が快適に過ごすためのサポートとして、季節によって素材を変えています。冬場は毛布、夏場は綿の素材のものを使うようにしています。夏用、冬用ともに洗い替えを含めて2セットずつ用意するようにしています。ベッドメイキングのタイミングはお客様がいらっしゃる時間に合わせて行っています。また、お客様ごとにベッドメイキングを変えるので、洗濯が間に合わないという非常事態を防ぐためにシーツなどはすぐに乾くタイプのものを選ぶようにしています。
ただし、なかにはお客様のためではなく自分が施術を行いやすいように敷いているものもあります。それがボディケアを行うときに敷いているビニールシートです。ホームセンターなどで販売されているテーブルクロスのビニール版のようなイメージのものを使用しているのですが、これを敷くことでデコルテのマッサージをするときに手が奥まで入りやすくなり、施術がスムーズに行えるようになります。
要は、紙シーツ、ビニールシート、普通のシート、ヒートマット、バスタオルなど、準備しているアイテムがたくさんある中から、お客様の施術内容に合わせて上物だけ変えているイメージですね。
髙津:私は、施術が終わってお客様がお帰りになられてから10分以内にベッドメイキングを完了させるようにしています。短時間でしっかりと綺麗な状態に戻すことができるように、ベッドに敷くものはできるだけシンプルにしたいと思っています。多いときだと、1日にご来店されるお客様は8人くらいになることもあります。エステティシャンは私ひとりしか在籍していないので、そういった忙しい状況のときでも焦ることなくお客様をお迎えすることができるように、普段からなるべく簡単に行えるようなベッドメイキングを心がけています。
Q 「こんなベッドが欲しい!」と思う、理想のベッドを教えてください
「こういう機能がついているベッドがあれば施術がしやすいのに」「もっとこういう性能が高ければお客様に喜んでいただけるのに」といった理想のベッドについてうかがってみると、おふたりの希望にはある共通点があることがわかりました。
近藤:1時間くらい仰向けに寝ていても疲れないベッドマットがあらかじめついているベッドが欲しいですね。今現在は柔らかいマットを敷いたり、クッションを腰の隙間に挟むなどの工夫をして対応していますが、ベッド自体が低反発で柔らかければ、もっとスマートになるはずです。
また、私の場合、エステサロンに行って枕が固かったり、タオルが敷かれているだけだと高確率で後頭部が痛くなってしまいます。ですので、当サロンの枕は何時間寝ても痛くならないように低反発のものを選んでいるのですが、できればこの枕の丈が長いバージョンが欲しいと思います。せっかく通ってくださっているお客様のために、施術内容をもっと充実させて、たとえば120分くらいの時間をかけられたら良いのにと思うこともありますが、お客様の腰の負担を考えると施術時間は90分が限界かなと思います。快適なベッドがあれば、時間を気にせずに施術を行うことができるので、お客様にとってもプラスになりますよね。
髙津:私はエステティシャンになる前は福祉関係の仕事をしていました。ご高齢の方のお世話をしていた関係で、さまざまなタイプのベッドを見てきました。なかには、ひとりで動かすことが大変に感じるベッドもあります。そういう背景も含めて理想をあげるなら、重さや大きさにこだわりたいですね。大抵の場合、エステサロンのベッドというと人ひとりがギリギリ入るくらいの大きさしかないことが多いように感じています。しかし、もしダブルベッドくらいの大きさの施術ベッドがあれば、施術中にお客様に体の向きを変えていただくようなときにも、安心して寝返りをうっていただけるのではないかと思います。落下のリスクを減らせれば、お客様自身ももっと安心して施術を受けていただけるのではないでしょうか。
また、現在はお客様がベッドに上がっていただくのに踏み台を使用しています。欲を言うなら、電動のベッドの方が良いですね。当サロンは老後のための脱毛を希望されて来店されるお客様が多いため、比較的年齢層が高めです。このような背景もあり、安心感のあるベッドがあれば良いだろうと思います。
お客様により快適にベッドで過ごしていただくには?
ベッドを用意するときには、施術内容とエステティシャンそれぞれに合った高さがあることが第一前提となりますが、お客様の寝心地も十分に考慮したいところです。ベッドメイキングには、おもてなしの精神が顕著に現れます。お客様の好みや要望、施術内容、時には年齢なども考慮しながら丁寧に整えていくと良さそうです。
ぜひ、この内容を皆様のサロンでも取り入れたり応用するなど、有効に活用してみてください。次回の「気になる!となりのエステサロン」のテーマは「サロンの空間づくり」です。次回も、お楽しみに!
座談会に参加したい!また、こんなテーマを取り上げてほしい!などのご意見や感想も引き続き募集しています。