照明の明るさやデザインで意識すべき点は何?気になる!となりのエステサロン「サロンの照明について教えてほしい!」(前編)

となりのエステサロンは、「他のサロンはどうしているんだろう!?」と疑問に感じるサロン独自のアイテムの選び方について複数名のオーナーに聞いていく企画です。第7回のテーマは「照明」です!サロンで使用している照明の種類や明るさ、デザインなどへのこだわりを前・中・後編に分けて聞いていきます。

照明の明るさやデザインで意識すべき点は何?気になる!となりのエステサロン「サロンの照明について教えてほしい!」(前編)

 エス通の企画「気になる!となりのエステサロン」は、エステサロンオーナーやエステサロンを今後開業する予定があるエステティシャンが、「他のサロンはどうしているんだろう?」と疑問に感じるサロン独自のアイテム選び等について複数名のオーナーに聞いていく企画です。

 第7回となる今回のテーマは「照明」!エステサロンにおける照明は、ただの“明かり取り”ではありません。

 エステサロンは美をつかさどる場所ですから、技術や施術の腕を磨くことは当然必要です。しかし、それだけではなくサロン全体の雰囲気づくりも大切です。お客様に「良い雰囲気だな」「素敵な空間だな」と思ってもらえれば、顧客満足度が上がり、リピーターを獲得することにつながるかもしれません。照明はサロンにいらっしゃるお客様をリラックスさせたり、気分を高めてもらうための重要なアイテムのひとつなのです。

 この照明について、どのような基準で選んでいるのでしょうか?今回も前・中・後編に分けてふたりのオーナーに話をうかがいました。

お話をうかがったのは

「シルクケアサロン&スクール ハニエルムーン」オーナー

月舘睦 様

東京都中央区湊

助産師として、女性の体は早くから整えておく必要があると感じた事をきっかけにスタート。

シルクケアをメインに、血流・リンパ、女性ホルモンバランスを整え、女性特有のお悩み解消のサポートをしております。

ホームページ:https://silk-bust-care.com/

Instagram:@hanielmoon0168

 エステティシャン歴、エステサロンオーナー歴ともに10年になる月舘さん。エステティシャンになる前は、助産師・看護師として働いていたという多彩な経歴の持ち主です。多くの女性と向き合う中で、早い段階からケアを行う必要性に気づき、エステティシャンへの転向を決められました。

エステサロン「lilasmile」オーナー

長弘優香 様

山口県周南市櫛ヶ浜

リバースエイジング(若返り美容)で理想の自分に近づけるケアをご提案します!福岡・大阪の大手サロンで経験を積んだエステ歴10年のオーナーによるプライベートサロンです。オススメは、ヒト幹細胞コスメを使用するハイパージェットコースです♪

Instagram:@salon.lilasmile

 長弘さんは高校生の頃、エステサロンに通うお母様の幸せそうな姿を見て、エステティシャンという職業に興味を持たれたそうです。もともと美容が好きだったこともあり、将来は美容関連の仕事に就きたいと考えていらっしゃったなかで、これがきっかけとなり、エステティシャンの道に進まれることに。

Q メインルームの照明は何を使っていますか?

 エステサロンにいらっしゃったお客様が、最も多くの時間を過ごす場所が「メインルーム」です。だからこそ、お客様に心からリラックスしてもらえるような演出を心がけたいところです。

 前編での最初の質問となるのは、ズバリ、メインルームの照明の種類についてです。お客様にリラックスしてもらうための空間を演出するため、そして施術を行なう上で必要な照明への気配りについて、お話をうかがいました。

月舘さん(以下月舘)「現在借りているお部屋には、もともとダウンライトが付いているので、明るめのシーリングライトとダウンライトを併用しています。照明の色合いは、サロン全体の雰囲気に合わせて暖色系の色味のものを使用しています。」

長弘さん(以下長弘)「借りているレンタルサロンの部屋には、ダイヤルで明るさを調整できるダウンライトが付いているので、メイン照明にはそれを使用しています。私のサロンでも、暖色系の色味の照明をチョイスしています。

というのも、以前勤めていたサロンは、どちらも薄暗いオレンジ色の照明が印象的なアジアンテイストのブライダルサロンでした。その雰囲気に、お客様だけでなくエステティシャンである私もとても癒されていました。このような経緯もあり、今回レンタルサロンを借りるときには、自然光と白色光の照明の部屋ではなく、迷わず暖色系の照明の部屋に決めました。」

Q 照明の明るさ、デザインへのこだわりはありますか?

 エステサロンのメインルームでは、お客様がお着替えをしたり、メイクを落としてすっぴんになったりします。もちろん施術内容にもよりますが、お客様が余計なことを考えず、リラックスしてありのままの姿をさらけ出せるような空間をつくるためには、あまり明るすぎる照明は不向きだと言えます。しかし、脱毛サロンなどでは、薄暗い照明で施術を行うところは少ないです。むしろ「少し明るすぎるかな?」と思うくらいの明るさに設定されているサロンも多くあります。照明のルクスを落とすことによって、お客様に不利益が生じる可能性があるのかどうかについても十分に考慮しなければなりません。

 メインルームの照明の明るさは、施術内容によって適宜調整する必要がありそうですね。実際のところ、既にエステサロンを営んでいるおふたりは照明の明るさやデザインについてどのような工夫をしているのでしょうか。

月舘「当サロンではバストケアの施術を行なっているので、施術中の照明はできる限り暗くしています。シーリングライトはオフにして、代わりにスタンドタイプの蛍光灯の照明を使用しています。デリケートな部分をケアいたしますので、お客様がなるべくリラックスできるような空間づくりを心掛けています。また、部屋のドアは閉めた状態で施術を行っているのですが、どうしても隙間から廊下や玄関の光が漏れてしまうため、施術中はそちらの照明も消すようにしています。

ただ、部屋を終始薄暗くしているわけではありません。それだと、お客様の年齢によってはカウンセリングシートの記入がしにくかったりもします。また、ビフォーアフターの写真を撮影するときにはよく見えなければならないので、状況やお客様の年齢、見え方などを考慮して明るさを調節するようにしています。」

長弘「フェイシャルやボディケアなら、できるだけ照明を落とした方が良いのではないかと思っています。施術中は基本的にダウンライトの明かりは弱に設定しています。お客様が目を閉じたとき、まぶたの裏側で明るさを感じない程度の明るさがベストです。ただし、フェイシャルコースでお客様にお肌のチェックをしてもらったり、左右差を確認してもらうときは「すみません、明るくしますね」などとお声がけをしてから部屋を明るくします。このときは、お肌の透明感なども見て確認してほしいので少し明るめの設定にしています。

 また、施術中は部屋を暗くする代わりに、手元にサブライトを置いています。品物自体は家電量販店などで買えるような手軽なライトですが、これを手元に置くだけで作業がしやすくなります。ただの手元ライトだとお客様が目を開けたときに眩しさを感じるだけですので、ムードを高めるためにもデザイン性のあるものを使っています。今使っているものは木漏れ日のような光が周囲に漏れるタイプのライトです。お客様が目を開けたときにもムードを壊さないように気を配っています。」

メイン照明とサブ照明でシーンに合わせた調光を心がける

 照明がひとつしかないと、場合によっては若干の味気なさや使い勝手の悪さを感じてしまう瞬間もあるかもしれません。光源を複数用意することで、日常とは違った雰囲気の演出や、作業のしやすさにつながります。また、リラックス効果を高めるためには寒色系の明かりよりも暖色系の明かりの方が適していそうですね。

 次回、中編ではメインルームだけでなくサロン全体の照明の強弱や間接照明についてうかがっていきます。

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