エステサロン付きの有料老人ホームの設立や海外への美容メソッド進出など、大胆な行動力で美容と向き合うエステティシャンの毎日ルーティン【エステティシャンの毎日ルーティン vol.11】

エステティシャンの毎日ルーティンでは、エステティシャンとしてのロールモデルを見つけ、今後の方向性を見つけるきっかけとなるような、様々な方の働き方と経験をご紹介していく企画です。

第11回では、東京でエステティシャンとして活躍している、荒井理恵さんにお話をうかがいました!

お話をうかがったサロンオーナー

荒井理恵 さん
・サロン名:Sylphya FRORA 銀座店、Sylphya柏店
・エステティシャン歴(オーナー歴):23年(13年)
・勤務時間:10:00~21:00
・得意な施術:経絡筋膜ストレッチ、ボディケア等

荒井さんは「肌を綺麗にしておきたい」というお母様の希望を叶えるため、化粧品開発の道を志します。そのために薬剤師を目指していましたが、最短で化粧品を作る方法を模索したところ、大学進学よりも美容の専門学校に進学した方が良いだろうと決心したそうです。美容に関して学ぶうちに、化粧品よりもサプリメントなどインナービューティーに興味を持つようになり、現在は自社開発も行なっています。

そんな荒井さんの代表的なタイムスケジュールは、次の通りです!

5:45起床
6:50子供を学校まで送迎
(約30分間)腸活・ストレッチ・筋トレ・ゴルフ・ランニング・ヨガなどの運動後、入浴
 ブログの更新や、スケジュール管理、30〜50人くらいにメール送信
9:30出勤
22:00仕事終了(会食などがあるため、仕事終わりは遅い時間帯になることが多い)
23:00翌日の朝食、お弁当、夕食の支度
0:00晩酌をしながらゆったりと過ごす。
0:30就寝

日舞、茶道、華道、着付け、電子オルガンなど、幼少期から行き届いた教育を受けて育ってきた荒井さん。優しくも厳しいお母様と、大胆で自由に行動するお父様にご自身を認めてもらいたいというひたむきな思いから、ときに地道に、そして大胆に、多くの努力を重ねてきました。

しかし、荒井さんがここまで頑張れたのはひとえに「美容が好きだから」なのだそう。趣味が仕事になっているという荒井さんに、以下の質問をしてみました!

Q.エステの道を極め、今でもパワフルに目標のために毎日多忙を極めている荒井さん。そのモチベーションはどこから来ているのですか?

そもそも一度始めたらとことん向き合い、それを極めないと気が済まない性格というのもありますが、根底には母と父の影響が大きく関係しています。

「化粧品を作るなら薬剤師になりなさい。大学はここに行きなさい」など、私の母は教育面において、なにかと“レールに乗せたがる”人でしたが、私は誰かにレールを決められる人生が嫌だったので、美容専門学校への入学を決めました。高校も進学校だったので先生からも注意されましたし、母には「銀座にサロンを出すまで、あなたのことは認めない」とまで言われました。やるからには絶対に銀座にサロンを出したいと思っていました。エステティシャンになったばかりのころは、母に認めてもらうために働いていた気がします。ただ、進路を決めた当時から父だけは私の選択を尊重し、応援してくれていました。思えば、父も自由かつ大胆な行動を取る人でした。父の生き方が、私のお手本になっているように思います。

Q.銀座にサロンを持つ、という最初の目標を達成したとき、お母様はどのような様子でしたか?

「すごいね、よく頑張ったね」と言ってくれました。それ以降は特に何も言われなくなりましたし、むしろ「好きなようにやれば良いけれど、無理はしないようにね」と気遣ってもらえるようになりました。また、当初のお化粧品を作ってあげるという約束を果たせたことも喜んでくれました。

Q.そんな素敵なご家庭で育った荒井さんは、現在双子のママとのことですが、一日のなかで、大事にしている時間はありますか?

朝の時間を大切にしています。忙しい私にとって、朝は子どもと触れ合える唯一の時間です。

子どもたちは中学生になりましたが、小学校からの一貫校なので、今でも送迎をしています。高校生になると送迎をしなくても良くなるのですが、私にとっては子どもたちと過ごせる貴重な時間なので、朝だけは送迎を続けようと思っています。

Q.「愛をもつ」という強い思いのもと日々働かれていると思うのですが、その考えに至るにあたってお世話になった方がいらっしゃるのでしょうか?

まず、銀座に店を構えるというのは、私にとって大変な出来事でした。なにせ、エステティシャンを目指し始めた頃からずっと抱いていた夢でしたから。

銀座に店を出すことがゴールになってしまっていた当時の私に活を入れてくれたのが、交流会に初めて参加した時にお会いした不動産会社の社長さんでした。「サロンを持つことがゴールではない」と、いろいろな交流会に連れ出していただき、たくさん面倒をみてもらいました。この出来事は私の中の深い部分に響きました。「私も誰かのために動ける人になりたい」と思ったのが、愛をもって接しようと思ったきっかけになっています。またこの方だけでなく、良くしてくださった方は他にもたくさんいます。銀座は、このような“人とのつながり”がないと生き残っていけない土地柄だと感じています。

Q.今後の展望を教えてください!

エステサロン付きの有料老人ホームをつくりたいと考えています。老人ホームに入居した方は、漠然とご自身の死を意識されていると思いますが、その時間を少しでも少なくしたいです。悲しい感情や心の負担を少なくし、生きることへの希望や活力が復活すれば、もしかしたら寿命も伸びるかもしれません!体が辛いと気持ちも落ち込みますが、そういった不安を和らげるためにも、まず体に触れてあげることが大切なのではないでしょうか。ただ、やるからには大きく行動を起こしていきたいので、たとえば不動産会社や老人ホームの経営者の方とタッグを組むことも視野に入れています。

このほか、当サロンの美容メソッドを海外へ進出させることも視野に入れています。特にアジア圏の国々では、日本のエステ技術の人気がとても高いこともあり、こちらはもう既に少しずつ動き出しているところです。

Q.マストバイマルシェセミナーへの意気込みをお願いします!

聞いたことのないマッサージかもしれませんが、皆様のサロンの+αとなれるように指導していきたいと思っています。また、私自身とても大変だった時期があるので、皆様が抱えているお悩み相談も受け付ける予定です。

まとめ

今回は、海外進出と介護美容の夢を叶えるために尽力しながらエステティシャンとして活躍されている荒井さんにお話をうかがいました。インタビュー中におっしゃっていた「壁は高い方が燃えるタイプです」という言葉からは、大胆な行動力で自分の人生を切り開いていくポジティブさとパワフルさが感じられました。

一人のエステティシャン、エステサロンオーナーとして、ぜひ自分に合ったライフプランを見つける参考にしていただきたいです。