エステティシャンの毎日ルーティンでは、エステティシャンとしてのロールモデルを見つけ、今後の方向性を見つけるきっかけとなるような、様々な方の働き方と経験をご紹介していく企画です。
第10回では、日本と中国で日本のエステの素晴らしさを伝えるためのエステティシャンとして活躍している、岡 かおりさんにお話をうかがいました！
お話をうかがったサロンオーナー
岡かおりさん
・サロン名：Vanilla Beaute
・エステティシャン歴：14年(美容歴32年)
・勤務時間：10:00～20:00
・得意な施術：皮膚生理を熟知して結果にこだわるオールハンドのマッサージ、服部式美筋形成(びきんけいせい)リフトアップフェイシャルとボディ、浴びるように国産生プラセンタをふんだんに使うアンチエイジングのコースプラセンタシャワー、シミケアマシンオセロを使ったシミケア。
大学で教員免許を取得したものの、教員職にはつかず、長年の夢だった美容関係の会社への入社を決意した岡さん。若い頃から慢性的にニキビなどの肌悩みを抱えていたことも、美容業界への憧れを強めた理由だそうです。
化粧品メーカーの会社に入社後、有名メイクアップスクールに夜間1年間通い、メイクの技術を習得しました。結婚を機に退職して以降、友人のエステサロンでメイクレッスンなどを行なっていましたが、年齢を重ねるにつれエステの必要性を実感。36歳でフェイシャルエステの勉強を開始し、37歳のときにエステサロンを開業しました。
そんな岡さんの代表的なタイムスケジュールは、次の通りです！
| 5:30 | 起床。呼吸法を取り入れながら一日の流れを瞑想する。 |
| 6:00～7:00 | 朝風呂。SNSへの投稿やお客様へのアフターフォローをする。 |
| 7:00～8:30 | （子どもが独立する前は）子供のお弁当作りや朝食、夕食の用意もする。 |
| 8:30 | 開店準備を始める。 |
| 10:00 | 施術開始。 |
| 20:00 | 施術終了。 |
| 20:00～0:00 | カルテの整理やコンサルティングシートの作成、施術中に出てきた疑問や分からないことを調べる。その後に晩酌、愛猫と触れ合い、軽く入浴する。 |
| 0:00 | 就寝。 |
住む家を無くした猫２匹を譲渡猫として引き取り、一緒に暮らしています。かけがえのない愛おしい存在です。 
独立して一人暮らしの息子が月に一回帰ってきて美味しい食事とお酒を楽しむのが何よりの楽しみです。
コロナ禍以前は、中国にて服部恵健康エステ学園認定講師として、熱心に日本のエステの指導を行なっていた岡さん。日本のアニメやマンガが賞賛されるように、日本のエステの素晴らしさも広げたいとのこと。
海外での日本のエステの価値を高めるために日々奔走している岡さんに、以下の質問をしてみました！
Q．中国での指導をしている点が特に目立ちますが、岡さんの仕事の主軸は何ですか？
講師業とエステティシャンとして施術をすることの2つが仕事の主軸となっています。エステティックを通して幸せな女性を増やしたいという理念に基づいて、この2本柱で活動しています。
Q．慣れない海外で指導することや、日本との文化の違いに困ったことはありませんでしたか？
全くありませんでした。もともと誰かに何かを伝えるのは好きなので、楽しんで行なっています。授業のカリキュラムを組むのは難しく、連日遅い時間帯まで考えることが山積みで大変でしたが、服部恵健康エステ学園に任せていただいたからこそ成し遂げられましたし、これが中国での日本エステの価値を高めることになると思うと、全く苦ではありませんでした。中国では考え方も文化も日本とは違います。例えば、中国では自分の意見をはっきり口に出した方が好まれます。日本では相手の好意に対してネガティブな発言は失礼に当たることもありますが、「苦手」や「嫌い」などの日本では遠慮してしまうような発言も、中国では失礼には当たりません。このような文化の違いは、むしろ面白く興味深い部分でもあります。
Q．教えたり伝えたりすることに苦手意識や、抵抗はなかったですか？
特にありませんし、むしろ好きですね。化粧品会社のインストラクターで、皮膚生理やお化粧品の成分、販売法などをお伝えする仕事にやりがいを持っていたので、抵抗は全くありません。エステティックを通じて、エステティシャンやその周りのお客様やご家族が幸せになってほしいという思いでお伝えしております。
Q．中国と日本のどちらでも活躍されている岡さん。日本ではおひとりでサロンオーナーをされていますが、長期間不在にすることに不安はありましたか？
ずっと働き詰めだったこともあり、休暇をとることに抵抗がありましたが、お客様はちゃんと待ってくださいます。昨年の秋も休暇をとって数日間サロンをお休みしましたが、案外休んでも大丈夫なのだと感じました。もちろん、休みをとるためには仕事の調整が必要ですが、リフレッシュすることで仕事の効率が上がることを実感しました。仕事を頑張るために、休むことやプライベートも大事に、これから仕事をしていこうと思います。
個人サロンこそ、メリハリのある生活が大事。意識的にお休みを取り大切な友人との旅をします。
Q．今後の展望を教えてください！
当サロンのコンセプトは「心身ともに健康で美しい女性を増やすこと」です。またこれは私がエステティシャンとして働く上での理念でもあります。女性は年齢を重ねると、なにかとマイナスイメージを持たれることが多いですが、年齢を重ねるごとにキラキラ輝いて生きていけるようにしたいと思っています。例えばフランスでは、年齢を重ねた女性をマダムといって敬う文化がありますが、この考え方はとても素敵だと思います。年上の美しい女性を敬う文化を取り入れ、私たちが健康で生きていく素晴らしさを伝えていけたら良いですね。またこのほかにもスタッフを雇ってサロン経営をする、海外で活躍できる仲間を育てる、自分自身がエステティシャンとして海外で活動する、リトリートとして全国のホテルなどで施術を行うという夢もあります。
Q．マストバイマルシェセミナーへの意気込みをお願いします！
更年期ならではのお肌やお身体や心の変化更年期の症状の見極め方など、タブー視されている更年期についてお話しします。10年ほど続く更年期には、なにかと暗いイメージがあると思います。しかし、だからこそエステティシャンとして対応できる部分はたくさんあるのです。正しい知識を身につけ、お客様の辛さやお悩みに的確に寄り添うことができれば、それが生涯顧客の獲得にもつながります。女性ホルモンの分泌量の関係で、女性は2回生きることができると思うのです。アクティブで元気な女性を増やすために、さまざまな知識をお伝えしようと思っています。
まとめ
今回は、中国での日本エステの価値を高め、幸せな女性を増やすためにエステティシャンとして活躍されている岡さんにお話をうかがいました。エステティシャンの仕事を心から楽しみながら国内外で精力的に活動する姿は、まさに働く女性のお手本そのもの！講師業とエステティシャンの二足の草鞋は時間的にも体力的にも大変だと思いますが、取材をしていて、岡さんが仕事を心から楽しんでいる様子が伝わってきました。前向きな気持ちと高いモチベーションで、パワフルに仕事に邁進する姿勢がとても印象的でした。
一人のエステティシャン、エステサロンオーナーとして、ぜひ自分に合ったライフプランを見つける参考にしていただきたいです。
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