正しい知識を磨き“本物”を提供 妥協のないその想いが成功につながる!【株式会社LAURA 代表取締役社長 古﨑 知佳氏】エステティックへ真摯に向き合うサロン経営者12人が語る 美容業界の目指すべき未来とは

終わらないコロナ禍に、激化する競争、今の時代にエステサロンが生き抜くことの難しさを痛感している人も多いのでは。
そんななか第一線で成果を上げ、サロンオーナーの皆様にとって“お手本的存在”といえる経営者が目指す“未来”についての話から、これからの美容業界の、サロンの、あるべき姿を探る。

エス通オンラインでは、8名へのインタビューを特別に掲載!

今回は、株式会社LAURA 代表取締役社長の古﨑 知佳氏へのインタビューをご紹介します。

株式会社LAURA 代表取締役社長 古﨑 知佳氏

2018年7月同社設立、同年10月に「LAURA beauty salon」を開業。その後、2020年には(株)LAURA cosmeticsを設立し、立て続けにオリジナルメソッド「プラチナクレイピール」、スキンケアブランド『MELAME』を発表し、人気を集めている。

ノルマは一切なし!それでも成功サロンになれる

 法人の立ち上げ、そして直営サロン「LAURA beauty salon」のオープンから4年、コロナ禍による営業自粛など、予期せぬ事態もありましたが、おかげさまで非常に多くのお客様から問い合わせや予約をいただき、順調に売上を伸ばすことができています。来店するお客様は、インスタグラムなどのSNSを通じて当サロンを知り、興味を持ってくれた方がほとんど。よく「SNSでの発信だけで、なぜそんなに集客できるの?」と聞かれるのですが、おそらくはじめは、小学生の子どもを持つ“母”である私が起業して、好きなことを貫きながら充実した毎日を送っている姿に興味や共感を抱いてくださることであったり、寄せられるすべての質問や相談にていねいに答えていく姿勢を評価してくださった結果なのかなと思っています。私たちが常に考えているのは、「お客様に喜んでいただくために何をすべきか」ということ。スキンケア製品の提案においても、「何をどう売るか」ではなく、「お客様の肌に本当に必要なものは何か」という考え方を徹底しています。弊社のサロンでは月の個人ノルマを設定したことがありませんが、お客様のためになることを真剣に考える――どこまでもその姿勢を貫いてきたことで、スタッフ間、そしてお客様との信頼関係も強まり、それが今の成長につながったと確信しています。

スキンケアへの疑問から オリジナルコスメの開発へ

 また、法人設立から2年目の2020年には化粧品メーカーとして(株)LAURA cosmeticsを設立、約2年にわたる研究、開発の末にオリジナルの美容施術「プラチナクレイピール」と、スキンケアシリーズ『メラミー』を発表しました。こうした活動も、自分の夢をかなえるというよりは、日々のスキンケアに対して感じていた疑問から生じたもの。世の中に流通している化粧品にはたくさんの化学成分が配合されていますが、それらがどんな成分で、どんな働きをするのかを理解している人はほとんどいません。ですが、こうした化学成分を読み解くことができなければ、何だかわからないものをお客様に提供することになるのではないかと感じたのです。

  実際、配合されている成分を詳しく調べてみると、肌本来のバリア機能を壊すような強力な成分が使われていることも多いとわかりました。肌を美しくするための化粧品でお客様の肌を傷つけてしまうわけにはいかない。そのため、開発に際してはできる限り無添加項目を増やし、“肌に必要なもの”だけを厳選配合することにこだわりました。時には医学書や科学書、皮膚理論などの学術書にも目を通し、本当に納得できるものが完成するまでには2年もの長い時間を費やすことになりましたが、その結果、今では全国61店舗のサロンに導入されるまでに。愛用者からも毎日のように「肌のトーンが上がった」「乾燥を感じなくなった」などの声が寄せられ、非常にうれしく思っています。

本物を見極める確かな知識がサロンを成功&発展へと導く

 弊社は今、直営サロンを東京都中央区に1店舗のみ運営していますが、今後も店舗数を増やすつもりはありません。これからはこの直営サロンを、弊社のメソッドやスキンケア製品を導入しているサロンにとってのロールモデルとするべく、進化・発展させていくつもりです。そして、どこまでも“本物”を追求する姿勢はもちろん、本物を見極めるための“正しい知識”も伝えていきます。

 美容業界は活動するために必要な資格もなく、「やりたい」という意欲さえあれば参入できる、非常に門戸の広い業界だといえます。しかしそれは言い方を変えれば「知識や技術が不足していても参入できる」ということ。実際、弊社のメソッドやスキンケアの導入を希望するサロンから質問や話を伺うと、「知らなかった」「原理をわかっていなかった」などの声を聞くことの多さに不安を感じることも少なくありません。私たちはきちんと正しい知識を持って、お客様に“本物”を提供して初めてお金をいただくべき。メーカーからの情報をそのまま鵜呑みにしてお客様に伝えるのではなく、その実力や安全性、お客様の肌に「本当に必要なものか」を見極め、提案するのが私たちの務めだと思うのです。

 そのような想いもあり、今後は、導入サロンに向けたスクールも開講し、技術と同時に、「本物を追求する」考え方を一人でも多くの人に伝えていくつもりです。大切なのは売上を上げるための施策ではなく、お客様に喜んでいただくためには何をすべきかを考えること。その想いや姿勢を“当たり前”のこととして伝え、美容業界の発展・底上げにつなげていきたいと思っています。

LAURA beauty salon
「お客様への満足度は100%よりも上の120%を目指す」を経営理念に掲げ、お客様に美と笑顔を届けるフェイシャル専門サロン。どこまでも本物を追求する姿勢が支持され、開業わずか4年で予約が絶えない人気店へと成長。
https://laurabeauty.jp/

エス通本誌の注目企画「エステティックへ真摯に向き合うサロン経営者12人が語る 美容業界の目指すべき未来とは」をご紹介しました。(2023年1月号掲載)

エス通本誌ではより多くのサロン経営者のインタビューをご覧いただけます。ぜひあわせてチェックしてみてくださいね!