エステティシャンの育成や指導などに尽力されているベテランオーナーが、自身が経営や人生の選択に迷った際に読み返すバイブルを教えてもらう「あの人のバイブル」。

今回は、レイ・ビューティースタジオでオーナー兼現役エステティシャンとして活躍されている、田中先生の人生のバイブルを教えていただきます。

お話をうかがったのは

藤田紘一郎著『空飛ぶ寄生虫（講談社）』

美点マッサージのパイオニアとして本を出版し、今なお第一線で活躍されている田中先生。

田中先生がバイブルとして挙げられたのは、乳酸菌に関する著書でおなじみの藤田紘一郎先生が1996年に発売した著書『空飛ぶ寄生虫』です。

田中先生はこの本に出会って微生物の重要さを再認識し、今のように腸活という言葉が一般的になる前から、体の中からの健康を意識していました。

田中先生とバイブルについてのお話をうかがいます。

作品との出会いを教えて下さい

たまたま、本屋で見かけて手に取ったのがきっかけでした。

美容業界に入って20年くらい経ったころ、微生物に興味を持ったことがきっかけで、微生物に関して書かれている書籍を探していました。

そこで本屋に足を運んだところ、『空飛ぶ寄生虫』というタイトルが目に入り、思わず手に取ってしまいました。

すると、とても興味深い内容で、そのまま購入したのがこの本との出会いです。

作品と出会った時の自分はどのような状態でしたか？

美容とか健康とかに関わらず、微生物に興味を持っていました。

当時、殺菌や消毒が当たり前になりすぎていて、それと同時にアトピーや花粉症が増えてきいました。生命はこれまで微生物と共存して生きてきたため、何でも殺菌・消毒するのではなく、微生物は必要な存在なのではないかと考えていました。

作品との出会いをきっかけにどんな変化があったか教えて下さい

とにかく、自信を持てるようになりました。

もし自分の考えが間違っていれば責任も伴うので、この本に出会うまではなかなか自信をもって発言できませんでした。

しかし、この本では藤田紘一郎先生が地球は人間だけのものではなく、むしろ微生物の方が多いなどの裏付けをして、微生物との共存の大事さをおっしゃっていました。

この本に出会ってからは、自分の考えは間違っていないと自信が持て、このような場で自信と責任を持って発言できるようになりました。

この本をバイブルとして挙げた理由は？

難しい言葉を使わずに、おもしろおかしく書いてあるからです。正直、この本を読んだ当時は微生物や腸に関しては素人だったのですが、そんな私でも楽しく読めました。

化学記号などで書かれると、研究者は分かるかもしれませんが、素人には全く分かりません。しかし、藤田紘一郎先生は素人でも理解できるように、分かりやすい言葉で楽しく教えてくれます。「デブ菌」や「ヤセ菌」という言葉を最初に使いだしたのも、藤田紘一郎先生です。

また、この藤田紘一郎先生は立派な功績を残されているのに、決して偉そうにしません。実際にお会いしたこともありますが、本当に謙虚な方で、そういう人柄の部分も好きです。藤田紘一郎先生が書いた本は、何冊も読ませてもらっています。

微生物の重要性を学べるバイブル

田中先生のバイブルは、微生物について理解し、体の中から健康を意識できる藤田紘一郎先生の本でした。

●田中先生からのメッセージ

噂やその時の流行り・ブームに惑わされないでほしいです。根拠のないブームはあっという間に去ります。そんなものに振り回されると、心身共に疲れてしまいます。

根拠のある勉強をして、自分で自信を持てるようにしてください。そんな本にみなさんが出会えることを祈っています。

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