化粧品と医薬品がもたらす効能の境界線は?【エス通人気連載】法律のプロが解説!広告NG事例ファイル 2023年1月号 

集客に欠かせない広告ですが、ルールがあります。ルールの範囲内でお客様に伝えましょう。

化粧品と医薬品がもたらす効能の境界線は?

上の広告では「肌が生まれ変わる」という言葉によって、製品に肌の代謝を促進する効果があることを示しています。体の機能や構造に影響を与える効果があるような表現の使用は、医薬品にのみ許されることであり、化粧品の広告表現としては認められません。

また、この広告では「エイジングケア」と「若々しい肌の再生」といった表現を併せて使用していますが、これは肌の構造に影響を与える“若返り効果の暗示”と捉えられるためNGです。「エイジングケア」の表現を用いる際には、組み合わせる文言にも注意しつつ、「*年齢に応じたケア」という旨の注釈を必ず入れましょう。

【解説いただいた方】

弁護士 岡野 弘太郎氏

2022年4月より弁護士法人丸の内ソレイユ法律事務所勤務。クリニックやEC企業に対するリーガルサービスを提供。

【弁護士法人丸の内ソレイユ法律事務所】
2009年開設。一般家事事件を多く扱うとともに、美容・健康業界の企業様に対する利用規約や契約書の作成、労務問題など幅広くリーガルサポートを提供。特に、美容広告・ECのLPチェックなどの薬機法、特商法、景表法の観点からの審査には定評があり、セミナーでの講演実績や業界誌での解説などメディア実績も多い。