メーカー企業だけでなく、サロンも広告を出す機会が増えた昨今。広告では薬機法や景表法など、表現できない文言が多数あります。正しい知識を身に着け、ルールの範囲内でサロンの魅力をお客様に伝えましょう。
どんなにアピールしたくても“白くなる”はNG!
化粧品に認められる効能効果に、肌を白くする効果は含まれていません。美白効果を訴求できるのは、医薬部外品として承認を得て、かつその範囲内での表現をしているものに限ります。化粧品の広告での「ウエディングドレスよりもさらに白い肌」「お肌の漂白剤」といった表現は、明らかに肌自体の色を白くする効果を謳っていますので、薬機法に抵触します。
また、化粧品に有効成分は含まれないため、含有されている成分が有効成分であると誤解を与えるような表現はNGです。加えて、化粧品の広告で謳うことのできる肌の浸透範囲は角質層までです。「肌の奥深く」という表現は、角質層を超えて浸透する効果を暗示するため、不適切と考えられています。
【解説いただいた方】
弁護士
梶ヶ谷 静氏
2019年12月、弁護士法人丸の内ソレイユ法律事務所入所。美容商材や健康食品、ECサイトの広告チェックなどを担当。
【弁護士法人丸の内ソレイユ法律事務所】 2009年開設。一般家事事件を多く扱うとともに、美容・健康業界の企業様に対する利用規約や契約書の作成、労務問題など幅広くリーガルサポートを提供。特に、美容広告・ECのLPチェックなどの薬機法、特商法、景表法の観点からの審査には定評があり、セミナーでの講演実績や業界誌での解説などメディア実績も多い。 |