インターネットの普及でサロン予約が電話からネット予約へと推移してきた近年。数々の予約サイトがある中で、集客に効果のある使い方がわからないというサロンオーナー様もいるのではないでしょうか。エステやネイル、美容院など美容系業界全般の集客・求人コンテンツの作成を主に行っている企業である株式会社トーコンの渡邊裕希さん、佐藤直さんにエステサロン業界の予約サイトの現状やサロンの集客を成功させるコツについてインタビューを実施しました。
▽第3回の記事はこちらから
今回のテーマは「予約サイトと外部ツールとの連携での活用」についてです。昨今、エステサロンを含めるさまざまな業界で注目される「Instagram」や「Google MEO」などの具体的な活用方法について聞きました。
また、動画による集客に成功しているサロンの特徴や内容などもあわせて聞いています。
| 【株式会社トーコン】とは エステやネイル、ヘアサロンなど美容業界全般の集客・求人コンテンツの作成をメインで行なっています。創業時より行なってきた領域のため、豊富な商材・ノウハウを持っていることが強みです。HOT PEPPER BeautyやGoogle MEOでの集客サポート、新卒採用フェアの開催、中途採用の強化など、幅広くサロンをサポートしています。https://tokon.co.jp/ |
【この人に聞きました】
美容SPG キレイチーム リーダー渡邊裕希（わたなべゆき）さん
2サロン通いが趣味のサロンマニア。
エステ・ネイル・アイラッシュ・リラクゼーション集客専門で8年目、MVP４回/グランドスラム4回受賞。
美容関連のコト| サロン集客の考え方＝#salondipity をInstagramで発信しています。
Instagram @yukisalondipity
美容SPG キレイチーム佐藤直（さとうなお）さん
美容男子で基礎化粧品オタク。
エステ・ネイル・アイラッシュ・リラクゼーション集客専門で6年目、共感と確実な提案で集客向上。
グランドスラム2回受賞。
Instagram @nao_xyzoj
外部ツールの役割は流入数を増やすこと
ー予約サイトとInstagramやGoogle MEOとの連携や活用についてお聞かせ下さい。
佐藤：各媒体によって利用しているユーザーの特性が異なると思います。Instagramなら比較的若い層の方、Google MEOであればもう少し幅広い層のユーザーが利用しています。
よって「ホットペッパーを使っていないユーザー」「たまたまホットペッパー以外の媒体で検索していたユーザー」に見つけてもらうために、InstagramやGoogle MEOの特徴を活用すると効果的です。そして、最終的なゴールをホットペッパーなどの予約サイトに設定することで予約へ誘導させることができます。
Instagramは過去の投稿を残せるので「オーナーの思い」や「マシンへのこだわり」などの情報を発信し、ホットペッパーでは実際のメニューや口コミなどを伝えることで、予約への後押しができます。
Google MEOは男性ユーザーの集客にも効果的です。ホットペッパーで予約しているものの、入り口はGoogleからというユーザーが半数を占めるサロンもあるほどです。また、どの媒体を見てもオーナーさんの思いがブレずに貫けているかについても、連携面では大事なポイントとなります。
ー流入元の内訳はわかりますか？
佐藤：ホットペッパーでは、流入元の内訳は確認できません。ただし、InstagramやGoogle MEOなどとの連携に取り組むタイミングを月末や月初に設定することで、レポート上の数字から効果の検証は可能です。また、各媒体ごとのインサイトも確認して効果を検証する必要もありますね。
渡邊：InstagramやGoogle MEOに取り組んでいるものの、集客の導線は作れてないケースが多いです。さらに、分析や振り返りができていないサロンも多いと感じています。
弊社のクライアント様にはホットペッパーと連動させながら、他媒体の分析結果も含めてお伝えしていますね。
ー最近、Instagramではリール動画での発信が効果的だと言われています。動画によって集客に成功している例はありますか？
渡邊：上手く動画を使えているサロンは「変身系」の内容が多いです。例えば、フェイシャルのシミやそばかすが経過ごとに消えていく様子や施術にかかる価格などを載せる動画がバズっていました。また、シェービングの動画もバズっています。
さらに、聴いていて心地よい「音」を使った動画も効果的です。ただし、製作の手間などを考えれば、レベルは動画が一番高いと思います。
ーInstagramはプロフィール欄にURLを1つしか貼れないため、リンクツリーを使うサロンも多いと思います。URLの貼り方は流入数に影響がありますか？
渡邊：流入数への影響はあります。まずは、1つでも押すボタンを減らすことで離脱率の低下につながります。
リンクツリーの利用も対策の1つですが、アカウントが消されてしまったり、表示回数が減ってしまったりするリスクもあるようです。URLの貼り方による流入数への影響を減らすには、予約導線を1つに絞ることが重要ですね。
最近ではストーリーにURLを掲載できるようになったので、投稿したストーリーを24時間以降もプロフィール上に残したまま公開できるハイライトの機能を使って口コミや道案内、施術メニューなどを発信するのも良いかなと思いますね。
まとめ
予約サイトとInstagramやGoogle MEOとの連携する目的は「流入数を増やすこと」にあります。「予約サイトを使っていないユーザー」「偶然に予約サイト以外の媒体で検索していたユーザー」などが自社を見つけるきっかけの1つとして「Instagram」や「Google MEO」を活用すると効果的です。
ただし、いずれのツールも上手く活用するには「集客の導線づくり」が欠かせません。最終的にはユーザーを予約サイトに誘導できるようなコンテンツが必要です。
そのコンテンツ作りの方法として「動画」は有効であるといえます。「変身系の内容」や「心地の良い音」などに盛り込む動画はおすすめです。
予約サイトと外部ツールを上手く連携させて、「オーナーの思い」や「サロンのこだわり」に共感する新たな顧客の獲得につなげてみてください。