美容・エステサロンで集客を成功させるコツとは?【プロに聞くエステサロン予約サイト集客 第1回】

今回のテーマは「エステ業界の予約サイトの現状」についてです。ホットペッパーを始めとする主な予約サイトの種類やその特徴について、トーコンの渡邊さんと佐藤さんにお答えいただきました。

さらに、HOT PEPPER Beautyを始めとする予約サイトを使用する「年齢層の変化」や「アプリの活用状況」「予約までの導線」などにも触れています。今後の美容院など美容系業界全般の状況予測に活かせるテーマばかりです。

【株式会社トーコン】とはエステやネイル、ヘアサロンなど美容業界全般の集客・求人コンテンツの作成をメインで行なっています。創業時より行なってきた領域のため、豊富な商材・ノウハウを持っていることが強みです。HOT PEPPER BeautyやGoogle MEOでの集客サポート、新卒採用フェアの開催、中途採用の強化など、幅広くサロンをサポートしています。
https://tokon.co.jp/

【この人に聞きました】

美容SPG キレイチーム リーダー渡邊裕希(わたなべゆき)さん

2サロン通いが趣味のサロンマニア。
エステ・ネイル・アイラッシュ・リラクゼーション集客専門で8年目、MVP4回/グランドスラム4回受賞。
美容関連のコト| サロン集客の考え方=#salondipity をInstagramで発信しています。
 Instagram @yukisalondipity

美容SPG キレイチーム佐藤直(さとうなお)さん

美容男子で基礎化粧品オタク。
エステ・ネイル・アイラッシュ・リラクゼーション集客専門で6年目、共感と確実な提案で集客向上。
グランドスラム2回受賞。
Instagram @nao_xyzoj

エステ業界の予約サイトの現状

ーHOT PEPPER Beautyを始めとする主な予約サイトの種類について教えてください。

渡邊裕希さん(以下、渡邊):主な予約サイトはOzmallやminimo、楽天ビューティー、LUXAなどが挙げられます。(※媒体名敬称略)

ただ、サイトの人気というのはターゲット層によって大きく異なるようですね。フラッシュマーケティングは年々少なくなっている傾向に感じます。

ー各予約サイトごとの特徴について教えてください。

佐藤直さん(以下、佐藤):求めているターゲット層によって使い分けられている印象があります。Ozmallは首都圏で高単価かつ質の良い顧客の集客を目的に利用されているサロン様が多いように思います。よって、あまり掲載店舗を増やさない傾向にありますね。

minimoは当初カットモデルを集める目的にサロン様で使われていることが多く見受けられました。、現在でも10代や20代からの圧倒的な支持を集めていると思います。

ーminimoを活用している店舗の特徴を教えて下さい。

渡邊:minimoの場合、サロンよりも個人で運営されている方がメインといえます。また、固定で利用料がかかるのではなく、成果報酬型を望む個人やサロンが多く利用されていると思います。

ー首都圏をメインにするOzmallはどのような店舗が利用されていますか?

渡邊:Ozmallに掲載される店舗を利用したいというユーザーさんも存在しているイメージです。よって、オズモールが持つブランド力を活用したい店舗が利用している印象です。

佐藤:Ozmallで出されているクーポンは、他の予約サイトでは出せないように設定されています。そのような点でも、ブランディングや差別化を図っていると思います。

ー予約サイトを使用している年齢層に変化などはありますか?

渡邊:HOT PEPPER Beautyはもともと、F1やF2層と呼ばれる「20〜35歳の女性」がメインターゲットでした。しかし、約5年前のリニューアルによってメンズの利用も増えてきています。さらに、20年近くサービスを提供していることから、40〜50代の大人女性の利用も増えていますね。

一方、minimoを利用する方は「10〜20代」に支持されているイメージです。ただし、全体的には「年齢層」よりも「客層」がメインになりつつあります。

佐藤:最近ではHOT PEPPER Beautyでもメンズの利用が増えてきており、サロンによっては3割をメンズが占める場合もあります。さらに、「学割アンダー24」などの学割特典を設けるなど、対象年齢はより広がっている印象です。

渡邊:ホットペッパーの仕様は、メンズで登録しておくと「メンズOK」のサロンが表示されるようになっています。導線確保のためにも、メンズの特集などに参画するだけでも、お客様からの発見率は上がると思います。

ー今後のネット予約利用者の変化についてどう思われますか?

佐藤:ユーザーがネット予約をする時間帯は「19時〜0時」が全体の50%にのぼるといわれています。つまり、サロンの営業時間外に予約をするユーザーが半分以上です。このあたりの時間帯に対応できないとお客様の取りこぼしが生じる可能性がありますね。

エステサロンで集客を成功させるには「分析」が鍵

ー各社が用意するアプリとwebサイトに違いはありますか?

渡邊:ユーザーがサロンを発見し、興味を持った後に予約をするという導線においては、アプリとwebサイトに違いはありません。

ただ、アプリとwebサイトにおける「予約のしやすさ」「安心感」「獲得できるポイント」などは、ユーザーにとって大きな違いとなります。予約システムを使うために、webサイトを利用するユーザーも少なくありません。

ーサロンが独自に用意するアプリについてはどのように考えられていますか?

渡邊:新規顧客の獲得が上手くいっているサロンであれば、独自アプリは効果的であると思います。しかし、既存顧客がまだ集まっていない状態では、顧客の離脱にもつながる可能性もあるので注意が必要です。

ー予約サイト内でユーザーはどのようにサロンを発見し、予約まで進むかは分かりますか?

渡邊:ユーザの行動は「発見」「興味・関心」「予約」といった3段階に分けられます。ユーザーは予約サイトで検索して希望に近いサロンを発見すると、興味喚起のフェーズに入ります。このフェーズでは「ブログ」「スタッフページ」「口コミ」「フォトギャラリー」を確認し、魅力を感じたら実際にクーポンを見ます。

そして「クーポンは自分の求める内容であるか」「行きたい時間に予約が空いているか」「適正な価格であるか」といった点をチェックした後に予約へと進みます。

ちなみに、ネット集客媒体ではサロン側のページのどの段階でユーザーが離脱しているかなどの分析も可能です。分析結果から、離脱率を下げるために改善すべき内容が分かります。

ーサイト内のユーザー情報を実際に活用できているサロンはどの程度いらっしゃいますか?

渡邊:集めた情報を使いこなせているサロンは1割に満たないと思います。スタッフ数がそれなりに充実しているサロンでないと自分たちで分析をするのは難しいかもしれません。

まとめ

フラッシュマーケティングの減少に伴い、エステ業界を取り巻く予約サイトの現状は変化しつつあります。事実、F1やF2層と呼ばれる「20〜35歳の女性」をメインターゲットにしていたホットペッパーにおいても、リニューアルを機に「メンズ」や「40〜50代の大人女性」の利用も増えています。

これらの市場の変化に対応するためにも、エステサロンの集客を成功させるには現状の「分析」が重要であると理解できるでしょう。ユーザーが予約サイトを使う目的を明らかにして、正しい導線を作ることが集客効果の改善に繋がるはずです。

次回のテーマは「良いページをつくるポイント、予約につながるページ例」についてです。予約サイトにおいて重要な要素となる「更新頻度」「写真撮影のコツ」「キャッチコピーやクーポン」などについて、触れています。

顧客の反応を高めて予約の絶えないページを作成したい方にとって参考となる内容です。

👇第2回の記事はこちら👇

https://esthe.media/v/column/6198