\成功するサロンの指南書 / Vol.5 サロン経営は社長が9割(b-models 代表:楠本文哉)
「サロン経営をもっと楽しく、カンタンに!」をコンセプトに、サロン経営に関わるすべてを扱う(株)b-modelsの楠本文哉代表によるサロン経営の指南書の一部をエス通誌面で紹介! “絶対に成功したい”サロン経営者は必見だ。
大好評連載 第5回
Vol.5 カウンセリング力を伸ばせる社長が知っている仕組み
01. なぜ自分の会社に売れないエステティシャンがいるのか
これについては、2つの原因が考えられます。
まず1つめが完全なる採用ミス。とくに中途採用では技術を重視しがちですが、技術と売上は=(イコール)ではありません。“売れる”エステティシャンになってもらうためには、ただ技術ができるだけではなく、トークや営業面も含めたスキルが必須で、そのためにも“営業”的な面を見て採用することが大切です。そういう見方をすれば、採用面接での質問も「志望動機」や「学生時代のバイト経験」など、ありきたりな内容ではなく、「高額商品の営業をすることに抵抗感はないか」「(体力的な仕事だから)運動はしていたか」など、より具体的な質問に変わってくるはずです。
2つめは、商品と教育のつくり込みの甘さ。そもそも“エステ商品”の価値は、商品内容・技術・人・空間……など、さまざまな要因が組み合わさって決まります。例えば、新人のエステティシャンが売れているベテランと同レベルの技術を獲得しても、人としての価値が追いついたわけではありません。ここでいう人としての価値とは、人間性(センス)やカウンセリング力・営業力・知識・経験値などを含みますが、それらがベテランと比べて新人が劣るのは当然のこと。教育制度を整えてセンスの割合を減らし、人による差が生まれないようにすることがカギになります。そのうえで、新人を育てるステージをつくるためにも、価格を低く設定するなど段階的なメニューを設計し、成功体験をつくってあげましょう。
02. 社長が教えるべき カウンセリングの成功する流れとコツ
段階的にメニューの設計をすることに加え、メニューをしっかり絞るのも社長にできる大切な仕事です。サロンメニューとして、痩身・脱毛・フェイシャルとある場合、そのすべてをゼロからマスターするのにはとても時間を要します。結果が出やすく、売りやすいメニューを新人に割り振ってあげることが大事です。新人でもすぐにお客様に入れるメニューを一つ決め、そのカウンセリングと流れを決めて教育したら、すぐに現場に出てもらう。そうして小さな成功体験をたくさん積み、エステティシャンとしての経験値を増やすことが、のちに“売れる”ことにつながります。
03 . 売れるカウンセリングの仕組みづくりの3つのポイント
①7・8割を教えられるような教育ツールがあるか。
エステティシャンを教育する際には、フィードバックをいかに早く、リアルタイムで返せるかということが重要なポイントになります。とはいえ、店長などにもそれぞれの仕事があり、現実問題として、リアルタイムでチェックすることは困難。入店から退店までの一連の流れのマニュアルを動画などでつくり、それに沿って動いてもらうことが大切です。
②現状を確認するルール・制度が設けられているか。
現状を確認する手段としては、録画や録音などのデジタルツールを使うやり方が効率的でよいでしょう。音声をテープ起こししてくれるソフトを使い、文章で確認してフィードバックをするという方法もありますが、その仕組みをつくるのが社長の役割です。
③フィードバックの土台が整えられているか。
フィードバックは1週間に1回の頻度でやるのがベター。音源でも動画でもいいので、仕組みをつくり、それに基づいて現場がチェックしてフィードバックするフローをつくるようにしましょう。
教育の強化による技術の再現性について
Profile
株式会社b-models 代表取締役
ゆめづくり東北株式会社 代表
楠本文哉 さん
新卒で大手コンサルティングファームの(株)船井総合研究所に入社。入社4年で美容エステコンサル歴代No.1の年間コンサルティング実績を作り、同社初のエステ部門のコンサルティングチームを設立。 2021年に株式会社b-modelsを創業。
ローカルベンチャーサロンゆめづくり東北(株)を経営し、2022年には美容業界を牽引する革新的経営者にも選出されている。
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