\成功するサロンの指南書 / Vol.2 失敗する社長が知らないサロン経営の秘訣(b-models 代表:楠本文哉)
「サロン経営をもっと楽しく、カンタンに!」をコンセプトに、サロン経営に関わるすべてを扱う(株)b-modelsの楠本文哉代表によるサロン経営の指南書の一部をエス通誌面で紹介! “絶対に成功したい”サロン経営者は必見だ。
全5回スタート 第2回
Vol.2 【大好評連載】失敗する社長が知らないサロン経営の秘訣
01. どんなサロンも成功する3つのサロン売り上げUPの方法
サロン経営に限らず、どんなビジネスにも成功するためのセオリーがあります。なかでも最低限知っておきたいのが「①シェアを上げる」「②商圏人口を増やす」「③マーケットサイズを付加する」の3点。
①は、「その地域の人口に対して、どれだけのお客様が自分のエステサロンに通っているか」という“シェア率”を上げること。
シェア率は、立ち上げ段階では1〜5%、7%ほどでエステティシャンなら知っている程度。10%だと「エステに行きたい」と思ったときに候補に上がるサロン、26%になると誰もが絶対に知っている地域の一番店に。
10%のシェアを取れたら、広告や事業展開に資金を投入できるようになるので、そこで、②もしくは③のフェーズに移行します。エステティックの場合、わざわざ他県のサロンに通うことは考えにくいので「②商圏人口を増やす」は実質、店舗展開をするということ。一方の「③マーケットサイズを付加する」は、痩身サロンが脱毛メニューを加えるなど新たな価値の付加を指します。
ただし、①〜③のすべてをやる必要があるかといえば、必ずしもそうともいえません。
①はどのサロンでも、どの段階でも必須ですが、②③については経営判断。大切なのは経営者の想い。シェアを拡大し、地域一番店の座をさらに揺るぎないものにしていきたいのか、店舗展開をして事業を拡大していくのか、マーケットサイズを付加してお客様を抱え込むか。“経営者が目指す未来”によって、進むべき道は決まってくるはずです。
地方サロンのシェア理論
02. 9割の社長が知らないエステサロンマーケティングの基本
エステティックが当たり前になり、シェア争いが激化するなかでどうすれば集客力をアップできるでしょうか。
シェアを取っているサロンを見てみると、必ず“一番”になる代名詞的なメニューがあることがわかります。言い換えれば、シェア獲得のためには、「一番商品」が不可欠だということ。
ただし、ここでいう「一番商品」はメニューやコースだけではなく、店舗の名前や雰囲気など、見えるものすべてのことを指します。新しい機器やメニューを導入して「一番商品」をつくることもできますが、お店ごと「一番商品」にしてしまう(=専門店化する)というのが最近の流れ。たとえば、トータルサロンの痩身メニューよりも、痩身専門店の痩身メニューの方がより効果を期待できそうですよね。お店ごと「一番商品」にしてしまえばまねされにくく、比較的スムーズです。
03. 9割の社長が知らない売れるメニューと価格の秘密
メニューや製品を構成している要素のなかには、価格という一番重要な要素があります。設定時に必ず確認してほしいのが「それぞれのお客様にとってのベストな価格の商品がありますか?」ということ。
例えば、トライアルくらいの気持ちで来店したのに30万円・50万のメニューを出されたらどうでしょう?逆に、「2カ月後に絶対に痩せたい」と思っているのに1・3・5万円のコースしかなかったら?
お客様はそれぞれ来店目的が異なり、予算も違います。そこを理解してメニュー表をつくらないと、お客様や売上を逃してしまうことになりかねません。新規なのか、緊急性が低いのか、本気度が高いのか。それぞれのお客様が求めているものに合わせて、価格帯の異なる数種類のメニュー表をつくっておきましょう。もちろん、そのすべてを見せる必要はありませんが、それぞれのお客様にとってベストな価格のメニュー表を用意しておくことが重要です。
Profile
株式会社b-models 代表取締役
ゆめづくり東北株式会社 代表
楠本文哉 さん
新卒で大手コンサルティングファームの船井総合研究所に入社。入社4年で美容エステコンサル歴代No.1の年間コンサルティング実績を作り、同社初のエステ部門のコンサルティングチームを設立。 2021年に(株)b-modelsを創業。
ローカルベンチャーサロンゆめづくり東北(株)を経営し、2022年には美容業界をけん引する革新的経営者にも選出されている。
お問い合わせ 株式会社b-models TEL: 06-7777-4683