\成功するサロンの指南書 / Vol.1 9割のサロン経営者が知らない成功の秘訣(b-models 代表:楠本文哉)
「サロン経営をもっと楽しく、カンタンに!」をコンセプトに、サロン経営に関わるすべてを扱う(株)b-modelsの楠本文哉代表によるサロン経営の指南書の一部をエス通誌面で紹介! “絶対に成功したい”サロン経営者は必見だ。
全5回スタート 第1回
Vol.1 9割のサロン経営者が知らない成功の秘訣
失敗するサロンの社長が知らない数字の裏側
サロン経営者の多くは「この機器がいい」「この化粧品が効く」など、“取り組み”を重視する傾向にあるように思います。 私自身、「これが売れる!」という女性の感性は本当に素晴らしいと思いますが、それだけでサロンがうまくまわるほど、 世の中は甘くありません。 経営者の仕事は、世間から数字で判断されているのです。銀行やスタッフからはもちろん、お客様からでさえも。 サロンを経営する以上、数字から逃げることはできません。 だからこそ、きちんとした数字を知っておく必要があるのです。
知っておくべき数字とは、具体的にいうと、実際の売上や利益、経費、給与、広告費など。 例えば、メーカー側が「1台で300万円の売上があがる機器」を販売していたとしても、サロンの規模や経営年数など、個別の条件によって、数字は大きく変わってくるでしょう。
大切なのは、自身のサロンの状況と照らし合わせて、「本当に数字があがるのかどうか」を確認する視点。 目の前の広告に踊らされることなく、数字を疑い、数字を意識する視点を持つこと。その視点がないとサロン経営はうまくいきません。
開業して失敗してしまうサロンの社長の特徴
失敗してしまうサロン社長の特徴は、「スタッフのために時間と言葉をかけられない」人。個人オーナーの場合は勤務時間のすべてをお客様のために差し出しても問題ありませんが、スタッフを雇用している以上は、スタッフに時間をかけることは必須。そのことを軽視する社長が経営するサロンは、必ずといっていいほど失敗しています。
エステティシャンの仕事はお客様の人生を幸せにすることですが、 社長の仕事はスタッフの人生を幸せにすること。 時間の優先順位を100%スタッフにシフトするくらいの心がけが必要だと思います。
また、「理解と共感と納得に欠ける」ことも失敗する社長の特徴です。「理解させる」「共感させる」「納得させる」の3つは、社長にとって重要な能力。 つまり、スタッフに、自分の置かれた立場を理解させ、共感と納得感を持って仕事をしてもらう。それができる社長のもとでは、パフォーマンスは格段に向上するはずです。その意味でも、物理的にスタッフのために時間と言葉をかけられるかどうかは、とても重要だと思います。
失敗しないサロンの社長は知っている。社長の仕事は〇〇だけ
社長の仕事は多岐にわたりますが、一言でいうと「仕組みづくり」に集約できるのではないでしょうか。 仕組みとはサロンにとっての完成図・設計図のようなもの。 例えばLEGで考えてみてください。 完成図や説明書を見ながら何をどういうふうに作らないといけないかを考えて作るのと、なにもないまま進んでいくのとでは、時間と完成度がまるで変わってきます。 サロンの仕組みもこれと同じこと。
もっと具体的にいうと、仕組みは「マネージメント」「マーケティング」と大きく二つに分類できます。 さらに細かく見ると、マネージメントは五分類、マーケティングは七分類(左図参照)。日々の仕事は、このいずれかに分類できるはずです。
サロン経営に限らず、どんな大企業であっても、マーケティング・マネージメントの両輪がきちんと”仕組み化されていないと、経営はうまく回っていきません。 逆に、仕組みがきちんとできていれば、現場に経営者がいなくても、スムーズに回っていくはずです。
1億を超えるサロンビジネスモデル
Profile
株式会社b-models 代表取締役
ゆめづくり東北株式会社 代表
楠本文哉 さん
新卒で大手コンサルティングファームの船井総合研究所に入社。入社4年で美容エステコンサル歴代No.1の年間コンサルティング実績を作り、同社初のエステ部門のコンサルティングチームを設立。 2021年に(株)b-modelsを創業。
ローカルベンチャーサロンゆめづくり東北(株)を経営し、2022年には美容業界をけん引する革新的経営者にも選出されている。