半生を日本で過ごして見つけた“日本のためのアーユルヴェーダ”で業界発展に尽力したい【Esthetician File No.54】

現役エステティシャンの皆さんに仕事へのこだわりや日々の過ごし方をうかがう本誌の好評連載「Esthetician File」。
4月号は「スニルアーユルケア院」のスニルシャンタさんが登場。

アーユルヴェーダを基礎としたオリジナルメソッド「スニルケア」を開発。サロン経営に加え、化粧品の製造販売やスクール運営など幅広い事業を手掛ける。今年の1月13日には母国スリランカの観光地・ベントータにてアーユルヴェーダ専用ホテル「Kawagoe Ayurvedic Resort」をオープンした。カイロプラクティックの資格を所持。

サロン情報
スニルアーユルケア院
Instagram:https://www.instagram.com/sunil_ayur_care/

①日本でエステティシャンになったきっかけは?

来日当初は、全く視野になかったエステティック業界ですが、26歳のときに大きな病を患ったことが人生の転機に。つらい治療が続くなか、母国スリランカのアーユルヴェーダハーブにとても救われたのです。完治後は、義母に勧められ学んだ整体の技術とアーユルヴェーダの考えを組み合わせて、体の不調に悩んでいる人を癒すためのサロンを開業しました。

②仕事に対するこだわりは?

「健康で美しく、長生きしてほしい」という熱意を持って、お客様と真剣に向き合うことが私の信条。生活習慣や抱える悩みは一人ひとり違うものなので、体の状態を見ながら施術メニューを個別に提案しています。時には施術をするとかえって体によくない場合もあり、カウンセリングだけで食生活の指導などをすることも。お客様とはまるで主治医と患者のような関係を築いていますね。

③「スニルアーユルケア院」のウリは?

アーユルヴェーダに基づく豊富なハーブの知識を西洋医学の考えと融合し、美容と健康を追求するオリジナルメソッド「スニルケア」を提供していることです。施術に使用するのは、本場スリランカ産の特長を活かしつつ、日本人に合わせて開発したオイル。同じく独自開発のハーブティーとともに体の内外からアプローチし、お客様には「きれいと健やかさが同時に手に入ってうれしい」と喜ばれています。

④スニルさんの強みは?

やはり母国で培ったアーユルヴェーダの知識ですね。アーユルヴェーダは数千年前から伝わる“世界最古の伝統医学”といわれており、取り扱うハーブの種類は膨大な数にのぼります。その知識を、日本で学んだ整体の技術と融合することで、日本ではまだ浸透していないアーユルヴェーダを正しく、そして日本人の体に合わせて提供できるようになりました。

⑤日本でのアーユルヴェーダをどのように発展させていきたいですか?

正しく広める必要性はもちろん、それ以上に「時代や国に合わせてあり方を変えなければならない」と感じます。美容と健康にいいものであることに疑いはありませんが、数千年前に外国で生まれた考えのすべてが、現代の日本人の体質や生活に合うわけではありませんから。日本らしいアーユルヴェーダで、エステティック業界発展の一助になりたいと考えています。

⑥アーユルヴェーダ浸透のため行なっていることはありますか?

新たな試みとして今年、母国スリランカにアーユルヴェーダを知るためのホテルをオープンしました。日本から招いたお客様に、上質なおもてなしを提供しつつ、本場のアーユルヴェーダを体験・勉強してもらえる場所です。さらに、スリランカ政府と連携して、日本にアーユルヴェーダの学校をつくることを目指しています。世界中の人が体の不調に悩まず、楽しく生きるための支えになりたいです。

My favorite

母国スリランカにオープンしたアーユルヴェーダ専門ホテル。体験した日本のスタッフにとても喜んでもらえました。

エス通本誌の好評連載「Esthetician File」をご紹介しました。(2023年4月号掲載)アプリでは過去のエス通バックナンバーもご覧いただけます。ぜひあわせてチェックしてみてくださいね!

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