東北女性が最幸になれるサロンづくりで美容業界を改革し地域の活性化にも貢献【ゆめづくり東北株式会社 代表取締役 楠本 文哉氏/中村 太雅氏】

終わらないコロナ禍に、激化する競争、今の時代にエステサロンが生き抜くことの難しさを痛感している人も多いのでは。
そんななか第一線で成果を上げ、サロンオーナーの皆様にとって“お手本的存在”といえる経営者が目指す“未来”についての話から、これからの美容業界の、サロンの、あるべき姿を探る。

エス通オンラインでは、8名へのインタビューを特別に掲載!

今回は、ゆめづくり東北株式会社 代表取締役 楠本 文哉氏、中村 太雅氏へのインタビューをご紹介します。

ゆめづくり東北株式会社 代表取締役 中村 太雅氏【写真右】

東北エリア専門のエステサロン「The Slim Line」を展開する、ゆめづくり東北(株)の代表取締役。“人生に夢づくり、ゆめ溢れる人づくり”を理念に掲げ、サロン経営を通じて東北の女性に夢と幸せを届ける活動を行なっている。

ゆめづくり東北株式会社 代表取締役 楠本 文哉氏【写真左】

ゆめづくり東北(株)の代表取締役を務め、1年で6店舗、2年で10店舗を超えるエステサロン「The Slim Line」を展開。また、“マシンを売らないメーカー”をコンセプトとした(株)b-modelsの代表としても活躍中。

2人でかなえた、働く女性も “幸せ”になれるエステサロン

―― 現在、共同経営で東北を中心にサロンを展開しているお2人の、出会いから現在に至るまでの背景を教えてください。

中村代表(以下敬称略) 楠本は以前勤めていた経営コンサルティング会社の先輩で、ともにエステサロン経営者をサポートするため、全国を駆け回っていました。そのなかで、エステ業界のたくさんの魅力に気付き、「さらにエステ業界をよくしていきたい!」という気持ちを2人とも強く持っていました。その後、2人別々のタイミングで前の職場を退職し、一度はそれぞれの道を進みましたが、ある日「東北に夢があふれるサロンを出店しよう」というお互いの考えが一致し、一緒に起業することに。

楠本代表(以下敬称略) 私は経営コンサルティング会社を退職後、“マシンを売らないメーカー”をコンセプトとした(株)b-modelsの代表になりサロンを対象とする商売を始めましたが、働くうちにサロン自体の改革も必要だと思い始めました。特に東北エリアは、47都道府県のなかでも給与水準が低めで、サロン数も少ないことから、エステティシャンにとって厳しい環境ではないかと感じていました。そこでまずは、そんな東北エリアのエステティシャンを“日本で一番幸せにするサロン”をつくるため、2021年7月、中村ともにまずは秋田にサロンを開業。お世話になっているエステティック業界に恩返ししたいと、サロンの職場環境と雇用の改善に乗り出しました。

―― そのために貴サロンでは、どのような取り組みを行なっていますか。

楠本 東北エリアのなかで当サロンは、給与や休みの待遇面が高レベルに達しています。具体的には、全店舗の営業時間が9~18時まで、日曜祝日完全休み、年間休日数は130日超え、平均給与も東北の女性の職場の約1.3倍以上。このように、東北のエステティシャンが子どもを育てながらでも働ける職場づくりを実現したことで、求人には年間400件近くの応募があります。さらに、現職のスタッフが仲間を紹介してくれることも多くうれしく思っています。

中村 待遇面はもちろんですが、東北にこだわりサロンをつくろうとしていることや“東北の女性を幸せにする”という弊社のミッションに共感して応募してくれる人が多いのもうれしいですね。

―― メーカー直営型のサロンであること、また、共同代表制も貴サロンの強みではないでしょうか。

楠本 給与が高く休みが多いだけのサロンをつくるだけであれば簡単ですが、“お客様にとってより価値のあるサロン”を目指すためには、設備を充実させることも大切。弊社のグループ会社がメーカー企業のため、運営サロンへ圧倒的な台数の機器の導入が可能になります。数多くのメニューを実現し、「こんなにそろっている店はない」「また新しいメニューが増えた」と、お客様を飽きさせない仕組みづくりもできています。

中村 共同代表制という点も強みの一つですね。お互いの得意分野を共通認識できているため、何かあった際に、どちらが対応すべきかをその場で瞬時に判断することができています。

楠本 オーナーが2人いることで、エステティシャンに寄り添える時間も2倍に。“感謝感動2倍経営”をテーマに、それぞれが長所を活かして行動しています。

生涯働けるサロンを増やし エステ業界・東北を改革する

―― こういった貴サロンの強みは、今後どのようにエステ業界に貢献できると思いますか。

中村 エステティシャンは、お客様と直接向き合わないといけない職業だからこそやりがいもあり、自分の価値を見つけられる仕事。しかし、よい給与や待遇で働けるサロンがなければ、エステティシャンになりたい、続けたいと思う人の数が減ってしまい、業界が縮小してしまいます。我々はこのような“東北の女性が幸せになれるサロン”をつくり続けていき、2025年には30店舗展開を目指しています。

楠本 ただサロンを拡大していくのではなく、店長やマネージャーなどの役職者を増やす目的のため、店舗数を増やすことが必要になります。あらゆる方面から、エステティシャンを“生涯の仕事”にできる場所をつくっていきます。

The Slim Line
エステティシャンのキャリアも女性としての人生も諦めず、夢を実現するエステサロン。現在、東北エリアに、瘦身専門店「The Slim Line」、全身脱毛専門店「The Smile Line」と、小顔フェイシャル専門店「アコガレエガオ」を展開中。
https://the-slim-line.com/salon.html

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