コロナ禍の難局をエステサロンが乗り切るための集客方法!衛生管理と物販強化でパワーアップ(前編)
新型コロナウイルスの対策のために、感染症対策の取り組みをされているエステサロンも多いのではないでしょうか。スタッフが直接お客様の肌に触れるエステサロンにとっては、新型コロナウイルスへの不安が集客に直接影響してしまいます。前編では、安心してお客様にご来店頂けるサロンづくりのための衛生管理の方法を専門家におうかがいします。
コロナ禍の難局をエステサロンが乗り切るための集客方法!衛生管理と物販強化でパワーアップ(前編)
新型コロナウイルスの世界的流行で先が見えない今。
コロナウイルス発生から2年が経過した社会では、ウィズコロナの考え方がエステ経営にも必要となります。エステの店舗営業が苦戦を強いられているときだからこそ、総合的な集客力の強化がマストです。
衛生管理をはじめとして、物販の強化、不安定になっている顧客へのフォローなど、この機会に見直したい・パワーアップしたいポイントを前・後編に分けてフォーカスしました。
前編では、公衆衛生のプロ「日本エステティック研究財団」に、感染症対策のポイントをおうかがいします。
公衆衛生のプロに聞く!最低限やっておきたいコロナ対策ポイント
全世界的に感染が増大している新型コロナウイルスのみならず、接触を通して感染する可能性がある感染症は多数あります。
衛生管理の対象は、目に見えない病原微生物。汚染されているか、除去できたかもわかりません。そのため、常に病原微生物が存在することを前提に掃除し、消毒、手洗いなどを徹底して行なう必要があります。
最低限やっておきたい対策ポイントを、エステティック業界における公衆衛生のプロにうかがいました。
感染症対策についてお話をうかがったのは 公益財団法人 日本エステティック研究財団 事務局 URL:http://www.jerf.or.jp/ 業界の健全化と消費者保護をめざして、エステティックの国民生活に与える影響の増大に鑑み、エステティックに関する調査研究を行なうとともに業務の適正化を図ることにより公衆衛生の向上および消費者の利益保護を目的とした団体。 |
日本エステティック研究財団とは?
1996年からエステティックサロンで行なうべき衛生基準を定め、普及に努めている同財団。
同財団が発行する「エステティックの衛生基準」は、エステティシャンが知っておかなければならない衛生管理に関する基礎知識を、表やイラストなどを用いてわかりやすく掲載しています。エステサロンを開店する際に目を通した方も多いのではないでしょうか。
エステティシャンとお客様を守るには、このご時世に限らず日々の衛生管理が必須です。この機会に改めて衛生管理の基本を学び、正しい知識を習得しましょう。
また、「エステティックの衛生基準」は、e-ラーニングで学び試験を受けることが可能です。詳しくは、同財団ホームページをチェックしてみてくださいね。
ウイルスの侵入防止が第一!
第一に必要なのは、病原微生物をサロンに持ち込まないための“店際”対策です。
そのためには、スタッフやお客様の手洗い・消毒の徹底はもちろん、予約時や来店前に感染症が疑われる症状が出ていないかを電話で確認することが必要です。その際に使用する問診票は、日本エステティック機構が頒布した「エステティックサロンにおける新型コロナウイルス対策ガイドライン」を参考にするとよいでしょう。
ただ、お客様が不快に思わないよう文言には注意しましょう。日々の最新情報を問診内容に反映すると、より強化した内容になります。
防護具は、医療従事者と同様が望ましいですが、サロンでは難しいこともあると思います。感染の可能性が高いことを自覚し、十分に注意しましょう。
カウンセリングは事前に電話やメールで行なうのが望ましいですが、対面の場合はコンビニなどで採用されているビニールシート越しか、2m距離を取るなどの対策が必要です。お客様にお伝えし、施術中の会話も極力控えましょう。
また、休業する店舗は、店販を強化するなど臨機応変な対応が求められます。
問診票の作成例
ここでは、店舗で利用できる問診票の作成例を紹介します。問診票を利用して、必ず来店前(前日or当日の朝)に電話などで確認をするようにしましょう。
問診票の項目にNG項目がある場合は予約を振り替えるなどの対応が必要です。
問診表の作成例
□風邪の症状(くしゃみや咳が出る)がある方。
□匂いや味を感じないなど、嗅覚・味覚に異常を感じる方。
□37.5度以上の熱がある方。
□強いだるさ(倦怠感)や息苦しさがある方。
□咳、痰、または胸部に不快感のある方。
□糖尿病、心臓疾患、呼吸器疾患等の基礎疾患がある方。
□人工透析を受けている方。
□免疫抑制剤や抗がん剤等を用いている方。
□過去14日以内に、政府から入国制限、入国後の観察期間を必要と発表されている国・地域等への渡航者の方、並びに当渡航者との濃厚接触がある方。
□過去14日以内に、新型コロナウイルス感染者が発生した観光クルーズ船から下船、あるいはその他のクラスターとされる場所を訪れた方。
□同居家族や身近な知人に感染が疑われる方がいる方。
□その他新型コロナウイルス感染可能性の症状がある方。
侵入したウイルスは徹底した消毒で除去する
次に、病原微生物が入り込んでしまった場合を見越した対策が必要です。
掃除・換気・消毒の徹底はマスト。目に見える汚れやゴミは除去し、お客様やスタッフがよく触るドアノブ・手すりなどは使うたびに必ず消毒液で拭き掃除を行ないましょう。
また、お客様の肌に直接触れるタオルや器具類は、再利用せず最適な消毒を行なう必要があります。
今話題となっているのは、新型コロナウイルスに関する対策ではありますが、基本的にどんなウイルスについても、1種類だけのための対策では不十分です。エステサロンはお客様との接触機会も多いですので、衛生管理は常に重視しておくべきですね。
ウイルスの種類によって対策方法は異なりますので、今回だけに限らず、その都度適切な消毒方法を学ぶことをおすすめします。
ウイルスを持ち込まない・入り込んだウイルスの徹底した消毒がエステサロンを守る
いまだ収束が見えない新型コロナウイルスだけではなく、お客様の肌に直接触れるエステサロンでは、徹底した衛生管理が重要です。
まず、ウイルスを店内に持ち込まないこと、そして、気を付けていてもウイルスが入り込んでしまうことを念頭におき、入り込んだウイルスの徹底した消毒が必要です。
後編では、経営危機に打ち勝つための、エステサロンの集客のポイントを成功サロンからお伺いします。