円形脱毛症治療の現在

 

 円形脱毛症治療薬の開発に関するレビューが11月21日、「Expert Opinion on Emerging Drugs」オンラインに掲載された。

 円形脱毛症は一般的な非瘢痕性脱毛障害で、世界の有病率は1000人に1人、生涯発生率は世界中で2%と推算されている。米国では最近、経口バリシチニブが円形脱毛症に対して承認された。しかし一方で、円形脱毛症と診断された6万8121人の患者のうち、3万7995人(55.8%)が診断から1年以内に医師の処方を受けてはいるものの、特に長期化または重度の円形脱毛症では100%の寛解となるような治療法は確立されていないこともまた報告されている。

 研究者らは、重度の円形脱毛症の治療に非常に効果的な新しい薬が利用できるようになり、他の多くの薬が間もなく登場することが予想されると示唆している。また、新しいしい治療法もすべての患者に有効というわけではなく、再発率も高い疾患である。さらに、円形脱毛症は生活の質に重大な影響を与える全身性疾患であり、単に審美的な問題と見なすべきではないとも述べている。