タイの美容製品の流通市場のトレンド

 

 グローバル市場調査会社ミンテルは、11日、タイの消費者の美容トレンドの調査結果を発表した。Twitter や Instagram などのソーシャルメディアで製品が転売される中古美容市場が、重要なトレンドとなっていることが明らかになった。タイの消費者の4分の1近く(22%)は、真正性を犠牲にしても、ソーシャルメディアで中古の美容製品を購入しても問題ないと考えている。

 同社は、2022年4月に18歳以上の2000人のタイのインターネット利用者を対象に美容製品の購入動向について調査した。

 年齢別に分析すると、タイの45歳以上の消費者はよりリスクを嫌う傾向があり、信頼、評判などを考慮してからオンラインチャネルを通じて美容製品を購入することがわかった。この年齢層の消費者の40%は、ブランドから直接購入することを好むと述べており、半分以上(54%)は、科学的証拠や有効性の証拠を提供しない美容製品やパーソナルケア製品を好んでいないという調査結果だった。一方、TikTokは、注目を集める美容コンテンツに惹かれるZ世代の美容消費者が選ぶプラットフォームとして台頭している。Z世代の46%は、ソーシャルメディアの広告が、オンライン小売業者から美容製品を購入することに影響を与えたと回答。

 美容市場へのデジタルルートが活況を呈し続けている一方で、オフラインとオンラインの間のギャップを埋める「ハイブリッド」体験への需要は依然として健在する。 45歳以上の消費者の32%は、「オンラインで購入した製品が期待に合わない場合に、実店舗で購入した製品を変更または返品できる柔軟性に最も惹かれる」と回答。 25歳から34歳の消費者層も、これを重要な要因として挙げている(31%)。

 調査結果について、同社のシニアビューティーおよびパーソナルケアアナリストである Chayapat Ratchatawipasanan氏は、次のように述べている。
「タイの消費者は、主流のソーシャルメディアプラットフォームからデジタル ビューティースペースに移行しており、TikTokは大きな人気を博しています。 Z世代が最前線にあり、彼らは多くの場合アーリー アダプターであるため、このプラットフォームはさらに成長すると予想されます。チャットコマースチャネル (インスタントメッセージングアプリなど) を活用することは、45歳以上のオンライン美容購入体験を強化するための鍵となるでしょう。」