イソトレチノイン+亜鉛のニキビ治療効果
ニキビ治療のイソトレチノイン前の亜鉛摂取の有効性を検討した結果が10月15日、「Journal of Clinical and Aesthetic Dermatology」オンラインに掲載された。
尋常性ざ瘡(ニキビ)への治療効果は高いものの多くの副作用が報告されているイソトレチノインに、ニキビ治療で優れた安全プロファイルが確認されている経口亜鉛を組み合わせることの有効性と安全性を評価。今回の研究では、ニキビ患者60人を経口硫酸亜鉛と低用量イソトレチノインのグループA、標準的なイソトレチノイン投与量のグループBに無作為化し、ニキビの重症度、副作用、患者満足度などを比較した。
その結果、2つのグループでは、病変数の減少とGlobal Acne Grading System scoreのスコアに有意差はなかった。ニキビの再発率にも差はなかった。副作用の頻度は、グループAで20%、グループBで76.7%だった。患者の満足度はグループ間で差がなかった。亜鉛の経口摂取と低用量イソトレチノインの併用は、副作用が少なく、患者満足度が高かった。さまざまな濃度のイソトレチノインと組み合わせた場合の他の亜鉛製剤の有効性を比較するための今後の研究が期待された。