ウエアラブルデバイスの活用で心身の健康が改善ーシンガポールで調査

 

 米ウエアラブルデバイスを展開するFitbitとB2Bメンタルヘルス・ウェルネスプラットフォームを提供するMindFiは、11日、共同で実施したパイロット調査で、活動量と睡眠を記録するFitbitウエアラブルデバイスと組み合わせたメンタルウェルネス・アプリソリューションの定期的使用は、利用者の心身の健康に好影響を与えるという結果を11日発表した。

 両社は、労働時間の増加と心身の健康悪化という大変な時期を経験した教師を対象に、10週間、Fitbitデバイスを着用してMindFiアプリと組み合わせたウェルネスの利用調査を実施した。

 調査に参加した教師が回答した数値や気分、一般的な健康状態といった質問への回答と照合することで、活動レベル、睡眠、心拍数など参加者の健康増進とライフスタイルの変化を追跡した。Fitbitを使用してライフスタイルデータを追跡・理解すると同時に、MindFiメンタルヘルス・ソリューションと連動させてユーザーが自らの全体的な健康とウェルビーイングを自己管理できるようになるというメリットが示された。今回の調査の主な結果は次の通り。

◆学期前の教師には、不安やストレスの兆候が見られた。新学期を控え、参加者の61%が精神的疲労が大きいと回答、53%が中程度から高程度のストレスを抱えていると回答していた。

◆MindFiとFitbitの統合ソリューションを定期的に使用した教師の3分の2近く(60%)が、全体的なウェルビーイングに大きな改善が見られ、42%が研究期間を通じて身体的ウェルビーイングが改善した。54%は睡眠の質が向上したと回答、45%は安静時の心拍数が改善した。

◆Fitbitとメンタルウェルネス・モバイルアプリの定期的使用は、ユーザーのメンタルヘルスの改善に好影響を与えた。本調査でMindFiとFitbitの統合ソリューションを使用した参加者の58%が、うつ症状が減少したと回答、評価スコアが平均26%下がった。

◆教師の対処能力を向上させることで、燃え尽き症候群が減少したことが示された。本調査に参加した教師の57%が、仕事量への対処能力が向上し、職場や家庭での生産性が上がったと回答した。

◆教師は、同僚にウェルネス技術の利用を推奨している。教師の74%が、メンタルヘルスアプリの使用が自分の精神的ウェルビーイングの管理に役立つことに同意し、参加者の66%が、Fitbitデバイスが同様の影響を与えたと回答した。介入のメリットを受け、教師の68%がMindFiとFitbitの統合ソリューションを同僚に勧めたいと回答した。