ニキビ治療薬に関するYouTube動画の質は低い

 

 尋常性ざ瘡(ニキビ)治療としてのイソトレチノインに関するYouTubeビデオの評価を行なった研究結果が10月1日、「Annals of dermatology」オンラインに掲載された。

 YouTubeは韓国で最も人気のある動画共有サイトのひとつだが、不正確または偏った情報は適切に規制されていないという問題がある。今回の研究では、YouTube Korea動画でのイソトレチノインに関する情報の質を評価。イソトレチノイン、ロアキュテイン、イソチノンを検索ワードに728本の動画を特定。重複または不適切な動画を除外し、164本の動画が分析対象となった。

 その結果、情報の信頼性と質を評価するDISCERNツールを用いた全体的な品質スコアの平均は2.24(範囲1から5)だった。8-issue-criteriaの平均スコアは0.61(範囲0から2)だった。特に、適応症、血液検査、および薬物間の相互作用は、YouTube動画では十分に扱われていなかった。医療関係者は、非医療関係者よりも優れた品質のビデオを提供していた。ただし、皮膚科医のビデオと他の医療関係者のビデオの品質に大きな違いはなかった。動画の品質スコアと動画の人気に相関は見られなかった。イソトレチノインを取り上げたYouTubeビデオは、全体的な品質が低かった。コンテンツの品質と人気との間に有意な相関関係がなかったため、YouTubeで誤った情報が広まる可能性が高いことが懸念された。