気候変動への不安が世界の消費者で増加
気候変動に対する消費者の不安は、この1年で世界中でエスカレートしたようだ。グローバル市場調査会社ミンテルが、このほどリリースした2022 Mintel Consulting Sustainability Barometerの調査によると、気候変動を環境問題のトップ3として挙げている世界の消費者の数は、2021から2022年の間に平均39%から46%に増加した。
気候変動は依然として世界で最も優先度の高い環境上の優先事項であり、世界中の消費者のほぼ半数 (46%) が懸念事項のトップに挙げている。大気質 (例: 排気ガス、産業排出物) (36%) 、プラスチック汚染 (例: 海洋プラスチック) (33%) と続いた。
同社は、2021年3月に、オーストラリア、ブラジル、カナダ、中国、フランス、ドイツ、インド、アイルランド、イタリア、日本、ポーランド、韓国、スペイン、タイ、英国の16か国で18歳以上のインターネット ユーザー500人(各国)を対象に調査を実施した。2022年4月には、前例の16か国の中、ポーランドとアイルランドがインドネシアとメキシコに置き換わって18歳以上のインターネット ユーザー1000人(各国)を対象に調査を実施。
気候変動に加えて、水不足 (2021年の27%から2022年には31%に上昇) と食料不足 (17%から23%に上昇) への懸念が、過去の環境優先事項から懸念度が急増した。これらは、世界の異常気象とウクライナでの紛争に起因するとみられている。
世界の消費者の5人に3人弱 (58%) が、自分の住んでいる国の異常気象 (洪水、熱波など) により、環境を保護するために個人的により多くの活動を行うよう心がけていると回答した。世界の消費者の68%が、環境に役立つことをすることで幸せを感じるとも答えた。38%は、自分たちが環境にどのように貢献しているかをソーシャル メディアなどを活用して共有したいと回答。さらに、24%は、年間の二酸化炭素排出量をオンライン計算機やアプリなどを使用して調査したと答えており、環境問題への意識の高まりが明らかにうかがえる。