生姜入り足湯、不眠症への効果は弱い
生姜入りの足湯が不眠症に効果があるかを検証した結果が4月16日、「Complementary therapies in medicine」オンラインに掲載された。
28人の参加者(平均年齢50.9歳、女性64.3%、自己申告による不眠症状の期間11.4年)を温水または生姜入り温水のグループに無作為化し、2週間毎日20分の足湯入浴する比較試験を実施。足湯は38~42度、12リットルの水道水で、生姜は80グラム(1リットル当たり6.67グラム)の粉末生姜とした。主要評価尺度は2週間での自己申告による睡眠の質(ピッツバーグ睡眠の質の指標:PSQI)、副次的評価尺度は不眠症の重症度(不眠症重症度指数:ISI)および温かさ調節(Herdecke Warmth Perception Questionnaire:HWPQ、および24時間遠位近位皮膚温度勾配:DPG)とした。
その結果、睡眠の質と不眠の重症度は、温水と温水+生姜の両グループで時間とともに改善が見られたが、温水+生姜グループで効果が高いということはなかった。温水グループと温水+生姜グループに、知覚される温かさまたは皮膚温度に有意差はなかった。知覚される足の温かさは、時間の経過とともに温水+生姜グループでのみ増加した。この生姜の投与量では、温水よりも睡眠の質、不眠症の重症度、または温かさの調節に大きな影響を与えなかった。効果量、費用、リスクを考慮すると、この患者集団では温水+生姜よりも温水の使用が推奨されると結論した。