成長企業アワード授賞式を初開催
2022年3月10日、TKP ガーデンシティPREMIUM 京橋にて「Growing Company with SDGs Award 2022 授賞式」が行なわれた。アワード自体は本年で8度目の開催となるが、授賞式は初の試み。新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、参加企業の数を制限しつつの開催となったが、会場の様子はエステティック通信公式YouTubeチャンネルにて生配信された。参加者の、取り組み内容やそれぞれの想いを表明した言葉は、配信を通じて全国の企業に届き、SDGsをはじめとする企業課題に取り組む活力となったようだ。本記事ではその授賞式の様子をお届けする。
成長×信頼×持続可能性を満たした4企業が登壇
授賞式開会の挨拶として、弊社代表・花上が主催者を代表し、受賞企業への祝辞と、本アワードに込めた想いを述べた。時代に応じた指標で企業の成長性を測り、企業姿勢を業界に広く紹介することで、エステティック業界の社会的意識の向上を目指す本アワードにおける“授賞式”が持つ価値は大きいだろう。
受賞企業挨拶
受賞盾を受け取った各企業の代表者は、受賞の喜び、そして関係者への感謝を述べるとともに、自社のさらなる成長を誓った。
Sustainability部門受賞 株式会社アレン
ーこのような素晴らしい賞をいただけて感謝しています。我々は「かかわるすべての人の幸せのために」という理念を掲げています。美容に携わる人に喜んでいただける製品を開発すること、サロン様に喜んでもらえる活動をすることを使命としているのです。
SDGsに関しては、特別な取り組みをしたというより、日ごろから行なっていたことを評価していただいたという印象です。これからは17のアジェンダ達成に向けて、「すべての皆さまが心豊かな生活をおくれるように」という志達成に向けて、美容家として邁進してまいります。
最近はコロナ禍や戦争など、人々が苦しむ環境が世界規模で生まれてしまっています。それを解決するには“愛”しかないのではないでしょうか。全員がお互いに愛を持って接すれば心豊かな生活を送ることができると信じています。そのためにもSDGs達成のため、1つ1つを実践に移し、精進してまいります。
Customer Success部門受賞 グローバルサイエンス株式会社
ーこの度の受賞を光栄に思っています。本当にありがとうございます。
私自身、エステティック業界に約50年おります。女性の美をサポートする業種として、それだけの期間自負を持って活動してきて、結果的に社会貢献に繋がることもあったのかもしれません。それらがこのような機会に評価していただけて、嬉しく思います。
数十年続けるだけでも大変だからこそ、企業は歴史が重要だと考えます。SDGsの内容や考え方も、最近始まった、最近重要になったことではなく、“持続可能”ということの価値は古くから変わらないもの。私たちも、その歴史ゆえ他社から尊敬されるような企業を目指し、よりよい製品を作り続けていきたいと思います。
本日は本当にありがとうございました。今後ともよろしくお願いいたします。
Vision部門受賞 株式会社BPCホールディングス
ー現在中国におります代表に代わりまして、ご挨拶させていただきます。
弊社設立のきっかけは、中国出身の代表・陳 灝が日本に留学した際に、日本の美容の技術・ホスピタリティに感激したこと。また、中国でも売上などの数字だけでなく、SDGsなどの活動が評価の対象になりつつあります。
この賞をいただいたことをきっかけに、まだ10年目の企業らしく“持続可能”な活動を通じて、さらなる躍進を目指していきます。
すべての女性を美しくしたいという願いを、グローバルに展開していきたいと考えておりますので、今後ともよろしくお願いいたします。
Sustainability部門受賞 株式会社Colors Beauty
ーこの度は素晴らしい賞をいただき、またこのような式典にお招きいただきありがとうございます。
弊社といたしましては、この度の受賞が企業としての活動を振り返るよい機会となりました。
我々は設立8年目の非常に若い企業です。ですが、今後もたくさんの方にお力添えをいただきながら、お客様や社会全体の発展のための活動を通して、社会貢献できるよう邁進していきたいと考えています。この度は本当にありがとうございました。
パネルディスカッション
受賞企業の代表者たちが審査において特に評価された部門に関する取り組みに関して熱く語り、現状に満足せずさらなる高みを目指す姿勢が見て取れた。
株式会社アレン
ーSDGsに取り組むきっかけは?
川森氏:私の先代が社会福祉委員として活動していたり、“他者のために”という意識が自然と生まれる家庭環境で育ちました。また、美容業界には環境に配慮して製品開発している企業がたくさんあります。そのなかで、SDGsとは何なのかをあまり知らずにこれまで活動していたのが正直なところ。この機会に改めてSDGsを勉強し、社会にはまだまだ解決すべき課題が多くあると認識した次第です。これからは意識的に目標達成に向け努力してまいります。
ーSDGsの目標5番、10番につながる女性社員・外国人社員の登用も(株)アレンが高く評価されたポイント。離職率の低さや、会社の規模の拡大につながる取り組みは?
川森氏:まず、私は性別も国籍も関係なく、すべての“命”がすばらしいと思っています。自分が男性であるので、女性を尊敬する気持ちを持っています。ですが女性に限らず全従業員が働きやすい環境を整えるのは当然のことです。外国人従業員もいますが「この人と仕事がしたい」と思った人が外国人だったということだけ。
パーソナリティに関係なく、先ほどの挨拶でも言いましたが大切なのは“心の豊かさ”。その人たちとともに、命の次に大切になってくる体をケアする製品を作り続けたいという想いでおります。
ー2022年に取り組むことは?
川森氏:これまでやってこなかったことに新たにチャレンジしていきたい。身の回りのことから真摯に。また、よい製品を通してお客様に貢献し続けたい。
株式会社Colors Beauty
ービルの移転や環境に配慮した製品開発など社をあげてSDGs達成に向け取り組んでいるが、その理由や社員の理解・浸透のため工夫・努力したことは?
田中氏:弊社は5つの貢献を理念として掲げています。「仲間への貢献・取引先への貢献・メーカーへの貢献・社会への貢献・世界への貢献」です。この理念とSDGsに合致する部分が大きいのが、大きな取り組みを続ける理由です。
そして理念は毎朝の朝礼での復唱や、ディスカッションを通して社員に浸透していったと感じています。
ーSDGsの目標5番 ジェンダー平等への取り組みも評価。具体的な取り組みと結果は?
田中氏:弊社では、男女の区別なく、個人の適性に応じて配属などが決まります。そして現在、管理職は女性が務めています。このような就業体制を実現するため、グループ内で保育園を運営するなど、子育て支援制度も充実させています。その結果、産休・育休から復帰してくれる社員も多いです。
ー2022年に取り組むことは?
田中氏:業務のIT化推進・雇用の促進・助成金・補助金の受給支援サービスによる業界全体の経営基盤の安定化を通して、自社と業界双方の発展を目指します。
グローバルサイエンス株式会社
ー美容機器づくり・販売に関して大切にしていることは?
営業部次長 野中明美氏(以下野中氏):新しいものを美容業界に提供することで業界の発展に寄与するため、業界初・日本初・世界初をモットーとしています。そのため、新しい機器を提供することでお客様に感動してもらうこと、導入後に実際にサロンの売上につながるまでアフターフォローをしっかりとすることを大切にしています。
ー顧客支援で大切にしていることは?
野中氏:先ほどもお話ししましたが、お客様と関わるすべての過程のなかで、“導入後”を一番大切にしています。最近では異業種から美容業界に参入される人も多いです。エステの初歩の初歩からお伝えすること、そしてメニュー作りからSNS発信まで手厚くフォローすることを徹底しています。
ー2022年に取り組むことは?
野中氏:より多くの人に向け、よりよい製品の開発を続け、サロンの売上をサポートし続けます。それがお客様の満足度の指標であり、幸せへの貢献だと信じているからです。
株式会社BPCホールディングス
ー理念への想いをお聞かせください。
伊藤氏:「すべての女性を美しく」というスローガンを掲げています。この高い目標を達成するため、また、日本の美容のレベルの高さに感動したのが会社設立のきっかけですので、製品の質には徹底してこだわっています。自社製品は発売まで非常に厳しい審査を経ています。
また“すべての”女性が対象ですので、まずは美容製品を通じて中国と日本の架け橋になれればと考えています。
ー海外進出を考える企業へメッセージをお願いいたします。
伊藤氏:代表からは、「やると決めたら、とことん最後までやってください。応援しています」とメッセージを預かっています。私が解釈して、皆さまにお伝えすることとしては、現地の信頼できる人と出合うことが重要だということです。外国で事業をするときは、ルールの違いなどで戸惑うことが多いと思います。日本だけで進めるのは難しいでしょう。法律やトレンド、さまざまなことに対応するためには、現地の人との協力が不可欠です。弊社は中国にも法人がありますので、中国進出を考えている方はぜひご相談ください。
ー2022年に取り組むことは?
伊藤氏:これまで通り多くの女性の美のための製品をつくります。そして目標としては、中国での製品取り扱い店舗100店舗、美容の総合施設建設を掲げて努力していきます。
おわりに
そして最後に弊社営業部・齋藤が、閉会の挨拶として本授賞式を執り行なえたことへの喜びと、受賞企業の努力に敬意を表した。そして来年の開催に向けて意欲を見せ、2022年の成長企業アワード授賞式は幕を閉じた。