美顔ローラーのファイブスター、再生手続決定 特許権侵害の賠償金影響か
美顔ローラーなどの開発・販売を手がける株式会社ファイブスター(大阪市中央区)は7月30日付で大阪地裁から民事再生手続きの開始決定を受けていたことがわかった。
申請時の負債総額は約10億円とされている。
同社は株式会社MTG(愛知県名古屋市/代表取締役社長:松下 剛)から、MTGの特許権を侵害しているとして、ファイブスター製「ゲルマ ミラーボール美容ローラー シャイン(品番 DR-250C)」他、合計9製品の譲渡等の差止め、製品の廃棄、及び損害賠償金の支払いを求められる訴訟を起こされていた。
これに対して2020年2月、知的財産高等裁判所(特別部)の大合議によりMTGの申立てを相当と認め、譲渡等の差止め、製品の廃棄及び、損害賠償金約4億4,000万円のの支払を認める判決が出された。
その後、ファイブスターから、同高裁判決に対し最高裁への申立て(上告受理申立て)がなされていたが、2011年4月に最高裁への申立不受理により敗訴が確定していた。
また、同社破綻は、この損害賠償金の負担だけでなく、新型コロナの影響により別事業の化粧品の売上が悪化したことも原因と見る報道もある。