プロ意識を高め、技術や心構えを継承していくことが課題 (ドクターセラム株式会社)
労働力不足や物価の高騰、参入障壁の低さから増え続ける新規参入企業との生存競争など、エステティック業界が抱える課題はさまざま。そんな厳しい状況のなかで、数々の困難を乗り越え、美容業界の発展に貢献し続けている経営者たちだからこそ感じる「“今”取り組むべきこと」について話を伺った。
新発売の画期的な不織布マスクが好評
2023年は1月の国際化粧品展での『セラムヴィーナスカレント』のお披露目からスタート。5月のBWJ東京で本格的に販売を開始して以来売上は好調です。
同製品は、電流の回路を銀粉でプリントした不織布マスクにコントローラーで電流を流し、イオン導入とマイクロカレントを同時にかなえる画期的なマスク。心臓のペースメーカーを制作している会社と3年の歳月をかけて開発した製品ということもあり、安全性や耐久性には並々ならぬこだわりをもって発売しています。
おかげさまで弊社の代理店がある中国はもとより、ロシアやドバイ、タイといった海外からの問い合わせをいただいたり、大手セルフエステ会社からもお話があったりと、国内外問わず、多くのお客様に製品力の高さを注目いただいていることを実感しています。
プロである意識を持ち 教育や環境整備に投資を
化粧品や健康食品においては、原料レベルでのエビデンスで効果を謳う企業も珍しくありません。しかし弊社では、必ず最終製品の認証データを、長期と短期に分けて発表しております。なぜそこまでするかというと、それがお客様からの信頼につながると考えているからです。
“信頼”を築くことは、我々のようなメーカーはもちろん、サロン経営においても不可欠。それなくしては、業界の発展もありません。そのための第一歩が「プロ意識を持つ」ということでしょう。例えば、エステサロンで施術する際には、ただこった部分をもみほぐすだけでなく、しっかりと思いを込めて肌に触れることができるか。同じ女性でも10人いれば10人、心臓の鼓動の速さが異なるように、一人ひとりのお客様に合わせて、リズムや強さを変えながら施術できるのが、プロのエステティシャンではないでしょうか。またそのお客様に必要だと考えたら、一度医療機関の受診をオススメする、お客様が健康食品や化粧品のご購入をご希望されたとしても相性がよくないと思えば販売をお断りするなど、サロンの売上ではなく、お客様のことを心から考えた接客をすることもプロ意識の高さによるものです。そして、スタッフにプロ意識を高めてもらうためには、“教育”がなによりも重要であると同時に、スタッフがプロ意識を持って学び、働ける環境づくりがオーナーの仕事。これらの改革には資金が必要ですが、オーナーの技術や心構えを継承するためにも投資は欠かせません。
一方で、サロンオーナー様の意識が高まるような努力をすることは、製品を販売する企業側の責務だと考えています。弊社では、その施策の一つとして、研修を無料で開催し、サロンオーナー様のプロ意識を向上させるサポートを行なっています。
これからも、想いを込めた製品づくりはもちろん、エステティシャンの意識を高める教育にも、より一層力を入れることで、悩みを抱えるお客様のお手伝いをしていけたらと願っています。
経営者の脳内大解剖!
笑顔があふれる展示会 お客様の喜ぶ姿が私の喜び
私にとっての喜びは、お客様の喜んでいる姿を見ること。我々の製品を手に取って試し、驚いたり、喜んだりしていただいている様子を直接見られる展示会は、私のリフレッシュの場でもあります。1月の国際化粧品展の目玉製品は、やはり『セラムヴィーナスカレント』。海外からも大勢お客様が訪れるので、今から楽しみです。
吉川 育矢(ドクターセラム株式会社)
代表取締役
PROFILE/化粧品の原料を扱う会社に在籍中、シルクの有用性に魅せられ、健康食品として応用することに情熱を燃やすようになり、2005年にドクターセラム(株)を設立。自社のシルク製品の普及をはじめ、医療カウンセラーやエステティックアカデミーの講師を務めるなど、医療・美容分野で幅広く活躍している。
COMPANY DATA
ダイエットの基本である中性脂肪や血糖値の低下に着目したサプリメント『セラム-シルクフィブロイン』を主力製品に、『セラムアンジェ』や『セラムヴィーナスカレント』など、話題の製品を次々と発表。「お客様に満足いただける製品」「効果を実感していただける商材づくり」をモットーに、エビデンスに基づいた化粧品・健康食品の企画・製造およびOEM製品を実現している。