プルーンエキスの摂取で慢性便秘を安全に改善
プルーン(セイヨウスモモ)の果汁による慢性便秘改善効果を検討した無作為化試験の結果が、「The American Journal of Gastroenterology」10月号に掲載された。
慢性便秘に対する下剤には副作用や不十分な効果などの問題点がある。そのため、薬物療法の代わりに安全性の高い自然食品治療への探索が進められている。今回の研究では、ソルビトール、ペクチン、ポリフェノールを含有するプルーンエキス摂取の慢性便秘への有効性を日本人患者84人(20~75歳)を対象とした無作為化試験で検討。被験者はプラセボ摂取またはプルーンエキスを1日54グラム、8週間摂取した。効果はブリストル便形状スケール(BSFS)および消化管症状評価尺度(GSRS)による主観的愁訴で評価した。
その結果、プルーンエキスの摂取でコロコロ便や硬い便が有意に減少し、正常便が増加したが、やや柔らかい便、泥状便、水様便の増加は確認されなかった。また便秘や硬い便の自覚症状が改善し、鼓腸、下痢、水様便、緊急排便の必要性に変化は見られなかった。プルーン摂取による有害事象や検査での肝機能および腎機能の異常は認められなかった。