専門学校での学習で美容師の職業性手湿疹リスク減
デンマークの美容師専門学校に導入した皮膚保護プログラムの効果を評価した論文が8月26日、「Contact dermatitis」オンラインに掲載された。
デンマークの美容師専門学校では2011年に手袋の使用と安全な作業慣行の順守による美容師の職業性手湿疹の一次予防「皮膚保護プログラム」を導入した。
今回の研究では、プログラム開始を挟む2009年と2020年に美容師にアンケートを送信し、職業性手湿疹リスクと皮膚保護対策の順守を評価した。
2009年調査では66%(460人中305人)、2020年調査では29.9%(1215人中363人)の回答率が得られた。職業性手湿疹のキャリアタイム有病率は42.8%から29.0%に減少し、職業性手湿疹の発生率は57.5%から42.0%に減少した。水仕事や髪をあつかう時、また、染料、パーマ液、ブリーチ液使用時の手袋使用に統計的有意な増加が見られた。今回の結果から、学習期間中の皮膚保護トレーニングが美容師の職業性手湿疹リスク減少に効果があることが示唆された。