チョウジ油由来オイゲノールに肥満抑制効果か
チョウジ油(clove oil)由来のオイゲノールは高脂肪食マウスの肥満を抑制し、腸内細菌叢を制御する効果があるという研究結果が8月27日、「Molecular nutrition & food research」オンラインに掲載された。
チョウジ油に由来する主要な芳香族化合物のオイゲノール は数種の慢性疾患予防効果が見込まれ、最近注目されている。5週齢のオスのC57BL/6Jマウスを対象とした今回の研究では、高脂肪食またはオイゲノール(0.2%、w/w)を添加した高脂肪食を13週間与える比較試験を実施した。
その結果、オイゲノールは体重減少、体重増加抑制、脂肪細胞サイズ、内臓脂肪重量、空腹時血糖などの肥満関連指標を大幅に減少させた。また、門レベルでのFirmicutesの増加とDesulfobacterotaの減少など、また、Dubosiella、Blautia、unclassified_f_Oscillospiraceae属レベルでのAlistipes、Alloprevotella、および Bilophilaの減少が確認され、高脂肪食誘発性腸内細菌叢症の抑制が示された。特に、肥満関連指数はBacteroides、unclassified_f_Lachnospiraceae、Colidextribacter、および Bilophilaの相対存在量と正の相関があり、norank_f_Muribaculaceae および Lachnospiraceae_NK4A136_groupの相対存在量と負の相関があった。さらに、肥満に対するオイゲノールの予防効果には、白色脂肪組織のリプログラミングが伴っていた。これらの調査結果はオイゲノールが高脂肪食誘発性脂肪過多を防ぎ、腸内細菌叢異常を調節することを実証し、機能的な栄養補助食品としての肥満介入におけるオイゲノールの可能性を示すと研究者らは述べている。