白人以外のニキビ患者にもトリファロテンクリームが効果

 

 肌の色の濃い人の尋常性ざ瘡(ニキビ)治療に用いるトリファロテン 0.005% クリームの効果を症例対照研究で検討した結果が8月22日、「Dermatology and therapy」オンラインに掲載された。

 トリファロテン 0.005% クリームは、ニキビの1日1回の局所治療用に承認されたレチノイドであり、顔と体幹の両方でのニキビ治療を評価する大規模な臨床試験で研究された。重度のニキビの場合、ドキシサイクリンなどの経口抗生物質と組み合わせて局所レチノイドを使用することがある。皮膚の色が濃い人では、ニキビ治療の有効性で過小評価されることが多い。

 今回の研究では、2つの大規模試験から抽出したフィッツパトリック皮膚フォトタイプ III、IV、Vまたは VI(Iは白人、VIは黒人、日本人ではIIIとIVが多い)のニキビ患者5人を対象にトリファロテン 0.005% クリームによるニキビへの治療効果を実証。2人の被験者は、顔面および体幹に生じた重症度が中程度のニキビに対してトリファロテン 0.005% クリームによる24週間の治療を受けた。3人の被験者は、重度の顔面ニキビに対して120mgの経口ドキシサイクリンと組み合わせたトリファロテン 0.005% クリームによる 12週間の治療を受けた。経口ドキシサイクリンの有無にかかわらず、トリファロテン 0.005% クリームを使用した顔面および体幹ニキビ治療は、皮膚フォトタイプIIIからVIの患者で良好な有効性と安全性が確認された。