エスグラ、第9回大会グランプリが決定
一般社団法人エステティックグランプリ(東京都八王子市、理事長 三谷愛)は、2019年7月2日(火)パシフィコ横浜国立大ホールにて『第9回 エステティックグランプリ グランプリファイナル』を開催した。
今回は令和初のグランプリ大会ということもあり、オープニングでは明治から令和までのエステティックの歴史や今後の未来予想、業界を取り巻く環境の変化を動画にて紹介した。
ボディ結果出し部門グランプリにAsian Field 多久和さん
オープニングに続き、今大会より新設された「ボディ結果出し部門」にてグランプリを受賞したAsian Fieldのレポート動画が上映された。動画では、グランプリエステティシャン多久和亜紀さん・モデルのまりゴンさんへのインタビューや、使用した粧材、ケア・サポート方法を紹介。
多久和さんは、サロンケアに加え営業時間外でもLINEを使用して食事管理をサポートをするなど、お客様との密な信頼関係を築き、これが大幅ダイエット成功の鍵となったようだ。
技術の高さに釘付け!フェイシャル技術部門
次いで行なわれた「フェイシャル技術部門」には、前日のセミファイナル大会を勝ち抜いた3名が出場。同じフェイシャル技術と言えども、巻き肩へのアプローチや、首・肩のコリをほぐすなど三者三様。来場者は皆、その技術の高さに引き込まれていた。
フェイシャル部門の審査に続き、「モデルサロン部門」の代表3サロンがプレゼンテーションを披露。それぞれ人材教育・売上アップと働き方改革・人材採用と、エステティックサロンであれば同様に持つ悩みをテーマに、自社サロンでの成功事例を紹介した。
来場者の投票により、見事9代目グランプリに輝いたのは
【フェイシャル技術部門】
Bmc (ビューティマインドクリニック)笹川麻世さん
【モデルサロン部門】
ANDEAL なかもず店
「フェイシャル技術部門」グランプリの笹川さんは、お客様役モデルの悩みであるたるみへのアプローチとして、まず血流循環を念頭に置き、首・肩のほぐしを入念に行なっていたのが印象的だった。また、基本技術の高さもさることながら、施術時間ギリギリまで施術を行なっていたことも、これまでグランプリ大会では少なかったように思う。
通常のサロンワークの短時間メニューは、時間ギリギリまで施術を行なうのではないだろうか。お客様役のモデルの悩みを考えた「コンテスト用」ではない笹川さんの心からの施術に目を奪われた。
また、「モデルサロン部門」グランプリANDEL なかもず店は、「売上アップと働き方改革」をテーマにプレゼン。改革前は1年で全員退職してしまうほど離職率が非常に高かったという。
そこで行なったのが、エステティシャンのプレッシャーとなる売上に固執しないという試み。売上=信頼と考え方を変えたところ「信頼を得たい」とスタッフのマインドも変化し、店舗を固定せずスタッフをシャッフルすることで、技術・サービス・売上ともアップしたという。
技術練習も就業時間内に行ない残業をなくし、給与面でも平均年収600万円までアップ、この働き方改革がスタッフにも会社にもよい影響を及ぼし、離職率も減少しているという。
同サロンのプレゼンテーションは、業界全体が取り組むべき課題を解決した例として、高い評価を得たように思う。
健康と美容をサポートすることがエステティシャンの仕事
閉会の挨拶で、2年の任期を満了した4代目理事長 三谷 愛氏は、「今回は大きな改革として、モデルサロン部門を【顧客満足度の高いサロンの取り組みを披露する】形に変更した。また、痩身メニューが多くのサロンに取り入れられている時代に合わせ、”ボディ結果出し部門”を新設した。
エステティックグランプリは、グランプリを決めることが目的ではなく、グランプリをめざす課程のなかでエステティシャンが成長することに意味を置く。
医師のように病気を治すことはできないが、お客様の心に寄り添い、日常の健康と美容をサポートすることがエステティシャンの仕事。医療に頼らない健康の在り方が模索されるなかで、エステティックが多くの方の健康と美に貢献し、エスグラの取り組みを全国のエステティックサロンの飛躍につなげたい。
本日をもって私は理事長の任期を終え、明日からは5代となる大杉 緑がバトンを引き継ぐ。この2年間、エスグラで学んだことは、エステティック業界は自分たちでよくしていける・切り開いていけるということだった。創設時のメンバーの想いは、9年たった今でも受け継がれていると感じる」と締めくくった。
●お問合せ先
一般社団法人エステティックグランプリ 事務局
http://www.esgra.jp