消費者庁2020年度の景表法法的措置の概要を発表 痩身効果をうたったお茶にも措置命令

 

消費者庁は7月30日、2020年度における景品表示法の運用状況等について「景品表示法に基づく法的措置件数の推移及び措置事件の概要の公表(令和3年6月30日現在)」として発表した。

これは2021年6月30日までの国及び都道府県等の景品表示法に基づく法的措置件数の推移及び措置事件の概要を公表したものだ。

このなかでは、2020年7月1日~2021年6月30日までの間、景品表示法に基づく法的措置を行った事件の概要が記されている。

このうちビューティー関連商品で法的措置を受けた代表的なものに、ティーライフ株式会社(静岡県島田市/代表取締役社長:西上 節也)のポット用ティーバッグ「メタボメ茶」にかかわる表示がある。

これは株式会社ベルーナ(埼玉県上尾市/代表取締役社長:安野 清)が通信販売で販売する商品に同梱して配布した冊子のなかの表現で、景品表示法に違反する行為(同法第5条第1号(優良誤認)に該当)が認められたというものだ。

これにより同表示について、同法第7条第1項の規定に基づき、措置命令が下された。

措置対象表示は「中年太り解決読本」と題した配布冊子のなかで、体型が異なる2名の人物のイラストと共に、「もう一度、あの頃のスリムな私に!」としたもの。飲料の入ったティーカップの画像と共に、「漫画でわかる! 日本一売れている中年太りサポート茶とは!?」としたもの。さらに「2年半で-43kg!! その方法を公開中!」など複数の表現にわたる。

消費者庁は、あたかも、本件商品を摂取することにより、本件商品に含まれる成分の作用による著しい痩身効果が得られるかのように示す表示をしていたとしている。

そこで同庁は同社に対し、合理的な根拠を示す資料の提出を求めたところ、表示に係る裏付けとする資料を提出したが、その資料は、当該表示の裏付けとなる合理的な根拠を示すものであるとは認められないものであったと判断した。