植物性乳酸菌の継続摂取が肌の潤いに好影響 カゴメが研究・実験で解明

 

カゴメ株式会社(愛知県名古屋市/代表取締役社長:山口 聡)は7月30、ラブレ菌(Lactobacillus brevis KB290)の継続摂取が、肌の乾燥が気になる方の肌の潤いを守ることを明らかにした。

またこの効果は、ラブレ菌が腸内環境を改善することで発揮されていることが示唆されたと発表した。

同研究では次の「試験1」及び「試験2」によって、ラブレ菌が身体に与える影響を調査した。

●試験1

乾燥肌を自覚する健常な女性(平均20.2歳)を対象とした。試験参加者を無作為に2つの群に分け、一方の群(ラブレ菌群)にはラブレ菌を35億個/本以上含む飲料を、もう一方の群(プラセボ群)にはラブレ菌を含まない飲料を、1日1本、4週間摂取してもらった。

摂取前後に、肌の潤いの指標とされる「角層水分量」と、腸内菌叢の代替として「糞便内菌叢」の変化を調査した。その結果、角層水分量及び糞便内菌叢について、ラブレ菌群ではプラセボ群と比較し有意に高い値を示した。

●試験2
試験1では34歳以下の若年層が試験参加者の多くを占めた。そこで、ラブレ菌の効果が若年層に限定的でないことを確かめるため、試験2では、幅広い年齢層の試験参加者を募集し、選抜した上で再度試験を実施した。

具体的には、乾燥肌を自覚する健常な女性(平均42.4歳)を2つの群に分け、ラブレ菌群にはラブレ菌を14億個/本以上含む飲料を、プラセボ群にはラブレ菌を含まない飲料を、1日1本、8週間摂取してもらった。摂取前、摂取4週間後、8週間後に、「角層水分量」を調査した。

その結果、「試験2」で角層水分量の変化量を群間で比較したところ、試験1で効果が認められた前腕部に加え、頬部の角層水分量においても、摂取4週、8週間後ともに、プラセボ群と比較しラブレ菌群が有意に高い値を示した。

以上の結果から同社は、「ラブレ菌の継続摂取は、肌の乾燥が気になる幅広い年齢の方々において、様々な部位の肌の潤いを守ることが明らかとなりました。さらにその効果には、善玉菌であるBifidobacterium属(ビフィズス菌)の増加など、ラブレ菌による腸内環境改善作用が関与していることが示唆されました」とラブレ菌の効果について結論づけた。

なお、ラブレ菌とは京漬物の「すぐき」から発見された植物性乳酸菌のこと。