NITEが新型コロナウイルスに対する消毒方法の有効性評価について最終報告を発表

 

独立行政法人 製品評価技術基盤機構 NITE(ナイト、理事長 辰巳敬)は、第5回「新型コロナウイルスに対する代替消毒方法の有効性評価に関する検討委員会」を2020年6月25日に開催し、新型コロナウイルスを用いた候補物資の有効性評価結果の最終報告をとりまとめ、発表した。

NITEは、経済産業省の要請を受け、新型コロナウイルスの感染拡大に対応し、家庭や職場におけるアルコール以外の消毒方法の選択肢を増やすため、検討委員会を4月に設置し、消毒方法の有効性を進めてきた。

今回の最終報告では、今まで公表済みの結果に加え、新たに2種の界面活性剤、及び一定の濃度以上の次亜塩素酸水が、新型コロナウイルスの消毒に対して有効であることが確認された。有効と判断された成分および濃度は下記の通り。

●界面活性剤は次の 9 種を有効と判断
・直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム(0.1%以上)
・ アルキルグリコシド(0.1%以上)
・アルキルアミンオキシド(0.05%以上)
・塩化ベンザルコニウム(0.05%以上)
・塩化ベンゼトニウム(0.05%以上)
・塩化ジアルキルジメチルアンモニウム(0.01%以上)
・ポリオキシエチレンアルキルエーテル(0.2%以上)
・純石けん分(脂肪酸カリウム(0.24%以上)
・純石けん分(脂肪酸ナトリウム(0.22%以上)

●次亜塩素酸水は、以下のものを有効と判断
・次亜塩素酸水(電解型/非電解型)は有効塩素濃度 35ppm 以上
・ジクロロイソシアヌル酸ナトリウムは有効塩素濃度 100ppm 以上
なお、今回の検証結果を踏まえると、次亜塩素酸水の利用に当たっては以下の注意が必要であることが確認された。
(1) 汚れ(有機物:手垢、油脂等)をあらかじめ除去すること
(2) 対象物に対して十分な量を使用すること

●詳細掲載ページ
https://www.nite.go.jp/data/000111306.pdf