美顔エステ「ピーリング」でやけど状態に!~美しくなるはずが~
2000年2月7日:国民生活センター公表
美顔エステの1つとしての「ピーリング」。以前は皮膚の老化した角質などを物理的に擦りとるものであったが、最近では角質などをフルーツ酸と称する酸などで溶かし、再生させる新しい美顔技術、化学的な「ピーリング」がエステティックサロンで広まっている。
その一方で、ニキビやニキビあと、しみやしわが取れることを期待してこれらの施術を受け、逆に皮膚のトラブルを起こしたという相談も1998年度から急増している。相談内容は「真っ赤に腫れ上がり、翌日水ぶくれ」「唇が裂けてあごの回りや顔面がふくれてボコボコ状態」などといった深刻なものが多い。このようなことから消費者への注意事項をまとめた。
問題点
89年度~昨年度迄の全相談件数に占める危害情報の割合はわずか2.0%である。また、危害件数の割合が高い「美顔エステ」でも相談に占める割合は7.7%にすぎない。これに比べ、「ピーリング」の全相談100件中危害件数は53件(53%)と高率で、6倍以上であり、非常に危害の割合が高い技術といえる。
危害を受けた部位がわかる51件中、「顔面」47件、「眼」1件、「その他」3件であった。危害内容は、「皮膚障害」が46件で圧倒的に多く、「やけど」4件、その他である。医師の治療を受けたのは28件であり、不明の7件を除いた46件中の6割が医者にかかっている。治療期間は1ヵ月以上が6件(21%)、1週間~1ヵ月未満が10件(36%)であり、半数以上が1週間以上の治療を要し、中には後遺症が心配なケースもある。
消費者は危害に合わないために注意が必要である。こうしたトラブルにあったら消費生活センターや警察へ相談すること。