まつ毛の育毛効果、逸脱表現に要注意【エス通人気連載】法律のプロが解説!広告NG事例ファイル

集客に欠かせない広告ですが、ルールがあります。
ルールの範囲内でお客様に伝えましょう。

まつ毛の育毛効果、逸脱表現に要注意

「まつ毛が生える! 伸びる!」という文言は、大きな訴求ポイントのように思ってしまいますが、まつ毛の発毛や成長を謳うことは化粧品で認められている表現を逸脱しています。上の広告では画像も相まって、医薬品のような効果効能があると誤信させる恐れがあります。まつ毛美容液の広告では「ハリ・コシを与える」「健やかに保つ」程度の表現に留めましょう。

また、「最高級」といった最上級表現は、化粧品の適正広告ガイドライン上許容されておらず、「高級」などの表現に改める必要があります。広告において、薬機法の観点では“医薬品的な効果効能か否か”が、景表法の観点では“事実か否か”が大きな問題になるので要注意です。

【解説いただいた方】

弁護士 阿部 英一郎氏

平成22年入所。企業部門のチームリーダーとして、美容・健康業界やEC企業からの相談に対応。
多くのイベントで講師も務めている。

【弁護士法人丸の内ソレイユ法律事務所】
2009年開設。一般家事事件を多く扱うとともに、美容・健康業界の企業様に対する利用規約や契約書の作成、労務問題など幅広くリーガルサポートを提供。特に、美容広告・ECのLPチェックなどの薬機法、特商法、景表法の観点からの審査には定評があり、セミナーでの講演実績や業界誌での解説などメディア実績も多い。